5月末、日本とタイが高速鉄道建設で協力覚書を締結するというニュースが報じられるやいなや、中国国内で熱い議論と憂慮の声が沸き起こった。さらには、中国-タイ間の鉄道計画がタイ側からキャンセルされたというデマまで流れた。タイ政府のSansern Kaewkamnerd副報道官は1日、「中国-タイ鉄道計画をめぐる協議は、計画通り進んでいる。また、両国が共同で敷設する鉄道は、決して高速鉄道ではない」とコメントした。北京晨報が伝えた。
〇タイ―日本、タイ―中国鉄道事業の各進展状況
タイ―日本鉄道計画:3路線をカバー
5月27日、タイ王国政府のプラジン運輸大臣と日本の太田昭宏・国土交通相との間で、鉄道分野に関する協力覚書が取り交わされ、以下3本の鉄道線が敷設されることとなった。
1)「北線」=バンコク―チェンマイ高速鉄道
バンコクポスト紙はじめタイ国内の各メディアの報道によると、日本側はすでに、バンコク―チェンマイ高速鉄道のフィージビリティスタディーを提出、2016年の着工を計画している。同高速鉄道の設計時速は約250キロメートル、総距離は約660キロメートル。日本はタイに対して、金利1.5%以下の低金利で資金調達を行う見込み。総工費は2730億バーツ(約1兆円)と予想されている。
2)「東南線」=カンチャナブリーバンコクーサケオ複線狭軌鉄道