940メートルの坂道を上り、4.2キロの道を行く。有人潜水艇「蛟竜号」はこれまで、海底でこれほど高い坂を上り、これほど長い距離を移動したことはなかった。蛟竜号は現地時間7月29日、西太平洋の海山区で、今年の試験的応用航行の9回目となる潜水作業を実施した。中国が同海域で蛟竜号を使った潜水作業を実施するのは、これが初めてだ。科技日報が伝えた。
今回の潜水作業では、豊富な収穫が得られた。岩石と団塊が8つ、堆積物が2本分、海底の海水が8リットル、サンゴが7つ、ヒトデ、イソギンチャク、ウニが2匹ずつ、ナマコ、海綿動物、ウミユリが1匹ずつ収集された。また海底鉱物、大型海底生物の高画質の映像が得られた。
今回の潜水作業は海底近くの航行・観察が中心となり、海底生物と地質現象の高画質映像を撮影し、海底生物・岩石・団塊のサンプリングなどの総合作業を実施した。船員は傅文韜氏、李宝鋼氏、王春生氏。最大水深は2496メートル、潜水時間は10時間24分、潜水作業時間は7時間24分に達した。
蛟竜号の試験的応用航行の専門家は、「同海域の水深1900-2500メートルの区間は、岩石、堆積物、小型団塊が中心となっている。1620-1900メートルの区間は傾斜が緩やかで、板状団塊と小型団塊が見られた。1600-1620メートルの区間は地形がなだらかで、小型団塊のみが確認された。1566-1600メートルの区間には、再び板状団塊が見られた。他にも、同海域の大型海底生物の分布状況は不明瞭であった。サンゴが最も強い種で、体が大きく、種類も数も豊富で、特に険しい崖や大きな岩に群生していた」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年7月31日