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日本の量的緩和策 深刻な副作用に警戒が必要

 参院本会議は3月15日、黒田東彦氏を日銀総裁に、岩田規久男氏と中曽宏氏を副総裁に指名する政府人事案を正式に承認した。日銀の新役員は、3月20日に正式に就任した。日銀のさらなる金融緩和は、実施を間近に控えている。中国証券報が伝えた。

 日銀新役員の金融政策に関する発言内容によると、日銀は4月4日に新たな量的緩和策を実施する可能性がある。その具体的な内容は、次のようになるだろう。(1)資産買入基金による買い入れ国債の残存年限を延長する。(2)2014年初からの開始を予定していた無期限資産購入を前倒しし、毎月の資産購入限度額を引き上げる。(3)金融政策面で物価上昇2%の目標を強化し、ゼロ金利政策の終了と結びつける。

 日銀の人事・政策の変化は、安倍晋三首相とその経済政策にとって、力強い支援となる。アベノミクスが日本経済を振興するかについては、今後の経過を見守る必要があるが、市場では直ちにその影響による効果が現れている。

 緊急金融政策の一つとして、日銀は過去半年に渡り、円相場を大幅に引き下げた。次に、日本の株式市場は過去5−6ヵ月間で47%の全面高となり、日経平均株価は昨年10月の8500円から3月中旬の約1万2500円に上昇した。

 円安が世界的な為替操作戦争を引き起こすかに関して、円安が中国の輸出に与える直接的な影響は、小規模な範囲に留まると見られる。中国の対日輸出は輸出総額の約7.5%しか占めず、その重要性は米国およびユーロ圏(それぞれ約17%)を大きく下回る。また日本と中国は異なる商品を輸出しており、第三国市場における直接的な競争は少ない。そのため円相場が過去5−6ヵ月で20%超低下したが、中国の輸出に与える影響はごくわずかだ。

 円安が為替操作戦争を引き起こすかについては、今後の円安進行の幅とペースに左右される。現状を見る限り、さらなる急激な円安、為替操作戦争のエスカレートの可能性は低いと判断できる。

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