生活コスト 上海はNY並み、トップは今年も東京
英国の経済誌「エコノミスト」が選ぶ世界の生活コストランキングによると、経済の安定的発展、給与の急速な上昇、人民元の小幅の上昇により、中国の都市の生活コストランキングは軒並み上昇し、1つから17つまでさまざまな幅で順位を上げたという。「国際金融報」が伝えた。
同ランキングは米国・ニューヨークを基準に世界の131都市の生活コストを調査して作成されたもので、最新版は今月4日に発表された。
今回の調査によると、欧州経済は低迷が続き、欧州地域の都市の生活コストは低下している。その一方で、アジアの都市の経済コストがぐんぐん上昇した。日本・東京は今回も世界で最も生活コストが高い都市に選ばれた。東京は過去20年間で14回首位に立っている。
今回の調査で中心を担ったジョン・コペステイク氏の分析によれば、経済の縮小傾向と通貨への懸念から、欧州の都市の生活コストが低下した。一方、アジアの都市は給与水準の上昇と経済の見通しの明るさから生活コストが上昇し、現在、コスト上位20都市のうち半数以上をアジア・オーストラリアの都市が占めている。
ランキングをみると、スイス・チューリッヒの生活コストは、政府が上昇を防止する措置を打ち出したため下げ幅が39%に達した。欧州の都市は全体的にランキングが低下した。オーストラリアとニュージーランドは為替変動で都市の生活コストが上昇した。シンガポール、香港などのターミナル都市は、相対的に健全な経済発展を遂げている。
コペステイク氏によると、経済成長がもたらしたインフレや為替レートの変動が生活コストを引き上げており、オーストラリアの都市はランキング上昇のペースが最も速い。今回はシドニーが3位、メルボルンが5位だった。またシンガポールがベスト10に躍進した。