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「サイバー軍」拡大の口実を探す米国

 米国がまた「中国からサイバー攻撃」を受けたと主張している。今回「やられた」と自称しているのはニューヨーク・タイムズ紙およびウォールストリート・ジャーナル紙発行元のダウ・ジョーンズだ。(文:張意軒・本紙編集者。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 ここ数年、本当に少なからぬ米国の「被害者」が「中国からサイバー攻撃」を受けたと称している。グーグル、軍需企業、米商業会議所、NASA……。昨年11月には米議会の米中経済安全保障再検討委員会が年度報告で「中国はサイバー世界で最も脅威性を備える国になった」と指摘さえした。

 だがこのように「中国からのサイバー攻撃」を買いかぶる米国は、証拠提供の面では終始、曖昧模糊としている。今回ニューヨーク・タイムズ紙とダウ・ジョーンズが挙げた理由は旧来の指摘と大同小異で、攻撃源のIPアドレスが中国だからというものだ。

 ネットの知識が少しでもある者なら誰しも、サイバー攻撃は国を越える、隠匿性を備えるもので、攻撃源を確認する十分な証拠としてIPアドレスは不十分であることを知っている。これはすでにインターネットの常識だ。常にネット技術の最前線を歩む米国がこのことを知らないということはあり得ない。

 米国は「サイバー攻撃」のレッテルを中国に再三貼っているが、これは中国封じ込め戦略に新たな理由を提供するための、ネット領域での「中国脅威論」の誇張宣伝に他ならない。米国にとって国家の安全はすでに保護貿易と経済制裁を実施するための最良の「隠れ蓑」、世界的範囲で中国の脅威を誇張する究極の理由となっている。

 経済、科学技術分野での中国の台頭に対して、米国の一部のメディアと政治屋はことのほか敏感に反応し、焦りを募らせており、常に「色眼鏡」で中国の「剽窃」「陰謀」を非難している。そして「中国からのサイバー攻撃」を騒ぎ立てることで、国民の歓心を買い、政治的関心を集めるとともに、対中技術規制を強化することができることは明らかだ。

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