北京の深刻な渋滞 年間損失額は1000億元超
都市の渋滞は、世界的な問題だ。北京中林資産評価有限公司はこのほど、北京市交通発展研究センターが発表した「2011北京市交通発展年度報告書」に基づき、評価報告書を作成した。それによると、交通渋滞による北京の損害額は年間1056億元(約1兆4800億円)に達し、北京のGDPの7.5%を占めることが明らかになった。これをすべての車両で割った場合、1台当たりの年間損害額は2万1957元(約30万7400円)に達するという。科技日報が伝えた。
◆毎日66分の遅延
北京中林資産評価有限公司の呉棟棟博士は、「大都市の渋滞は、世界的な問題だ。北京では近年、交通需要の急増および需要構造の多様化・複雑化により、交通渋滞が根本的に緩和されておらず、依然として深刻な状態だ」と指摘した。
評価報告書によると、2010年に交通渋滞により外出時に影響を受けた北京市民は、1日当たり延べ1381万8000人に達し、1人(延べ)当たり66分の遅延が生じた。同年の北京市全体の従業員平均年収を基準とすると、この遅延により生じた損失額は1日当たり3億2386万2000元(約45億3400万円)に達する。毎年の営業日を250日、毎日8時間勤務とすると、この遅延により生じた損失額は1年当たり809億7000万元(約1兆1335億8000万円)に達する。
また渋滞により車の運転時間が増加するため、ガソリンの浪費が生じる。渋滞時、ドライバーは停車と発車を繰り返す必要が生じ、ガソリンが余計に浪費される。北京で毎年浪費されるガソリンは722万9000リットルに達し、金額に換算すると201億1000万元(約2815億円)に相当する。毎月浪費されるガソリンは、1台当たり金額にして348.4元(約4878円)に相当する。