1kWhの電力を2080キロメートル先まで送電するにはどのぐらい時間がかかるだろうか。中国の超高圧送電は「7ミリ秒」という答えを出している。
中国の「西電東送」(西部地域で発電した電気を東部沿海地域に送電)中核ハブプロジェクト、白鶴灘―江蘇±800kV超高圧電流プロジェクトが今年7月1日に竣工し、稼働を開始した。同プロジェクトは四川省、重慶市、湖北省、安徽省、江蘇省を横断し、2080キロメートルの距離をわずか7ミリ秒で送電する。これにより、遠く離れた江蘇省の人々が四川省の水力発電を利用できるようにしている。
この超高圧送電線は1000kW以上の交流、±800kV以上の直流送電で作られている。世界で現在最も先進的な送電技術で、長距離・大容量・低損耗・小スペースという総合的な強みを持ち、「電力の高速道路」と呼ばれている。
超高圧送電線の建設と利用により、中国西部のクリーン電力が山を越え、谷を越え、尽きることなく東部地域に到達し、東部のエネルギー逼迫の問題を効果的に和らげている。
中国はここ10年間にわたる持続的な独自のイノベーションにより、超高圧技術の追い越しを実現した。超高圧フルセット送電設備の開発の成功は、西側先進国の発展を長期的に追いかけていた中国の電力工業の受動的な局面を徹底的に覆し、「中国標準」を生み出した。
中国はこの10年間で世界で送電距離が最長の、エネルギー資源配置能力が最高の送電網を完成させた。現在すでに34本の交直流超高圧電線を完成させており、送電規模は10年前の2倍以上にのぼっている。また中国の超高圧直流送電技術を海外に輸出することに成功し、ブラジルのベロ・モンテ超高圧送電プロジェクトに導入されている。これにより中国は、二酸化炭素排出量ピークアウト及びカーボンニュートラルの目標達成に向け中国の知恵とプランを提供している。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年11月16日