火災現場の様子(写真著作権は東方ICが所有のため転載禁止)。 |
京アニの八田英明社長はメディアの取材に応じ、「会社への抗議を日常的に受けるということはなかったが、少なからず受けていたことは確かだ。特に『死ね』などと書かれた殺人予告を受け取ることもあった」と述べた上で、「こうしたことがあった際には、弁護士に相談し、きちんと対応してきた」と説明した。
事件当日、日本の安倍晋三首相はSNSで死者に対する追悼と負傷者に対する見舞いのメッセージを投稿し、「一日も早い回復をお祈りしている」とした。日本の総務省消防庁は、「担当者を現場に派遣して捜査に協力している」と発表。また京アニ制作のスポーツを題材にしたアニメ作品「Free!」は公式ツイッターで、19日に予定されていた完全新作劇場版「2020夏」の最新予告編の公開を中止したと発表した。
「まるでアニメ界の9.11事件だ」、「男が燃やしたのは会社ではなく、アニメ業界だ」、「(京アニは)アニメ業界のノートルダム寺院だ」。事件の詳細が明らかになり、死者の数が増え続けるにつれ、SNSには嘆き悲しむ声が広がった。心を痛めているのは日本人だけでなく、世界各地からたくさんのメッセージが寄せられ、京アニの力の大きさを改めて世に知らしめた。
日本では、アニメ制作会社同士の競争が非常に激しく、1つの作品で名声を得られるスタジオは非常に少ない。長年にわたりたくさんの「人気作品」を生み出してきた京アニは非常にまれな存在だ。
京アニは1981年に設立し、最初は主婦を集めて色塗りの下請けをするスタジオだったが、後に正式なアニメ制作会社になった。こうした背景から、日本では数少ない女性従業員が中心のアニメ制作会社となり、独自の世界を生み出した。女性の視点から出発して、女の子特有のエネルギッシュさや繊細な感情を描き出し、多くの女性の共感を得てきた。