「第2回アジア国際美酒コンテスト」の開幕セレモニーが7月19日、北京で行われた。この日本酒コンテストは一般社団法人全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会と日本料理普及推進会が主催し、中国食品工業協会が共催するもので、7月19-21日の3日間にわたって北京市内のケンピンスキーホテルで開催されている。
同コンテストには日本の20府県から40の蔵元が参加し、大吟醸、純米大吟醸、吟醸/純米吟醸、純米酒、本醸造/普通酒の五つのカテゴリーに合計108本の日本酒がエントリーされた。3日間にわたり、一般参加の審査員がテイスティングして5段階評価で審査を行い、カテゴリーごとに金賞、プラチナ賞、ゴールデンドラゴン賞などが選ばれる。審査員は一般募集を行い、合計延べ約1200人が参加する。
特筆すべきは、審査員が中国人に限られている点だ。利き酒師や専門の審査員によってではなく、中国人自身によって「最も中国人の口に合う日本酒」が選ばれることになる。
中国では、日本酒が一般消費者にも受け入れられるようになり、販売量も右肩上がりで増加している。コンテスト実行委員長の君島英樹氏は、今回のコンテストのコンセプトを「中国の方に日本酒を体験していただき、若い次世代のマーケットを創造すること」と説明する。実際、一般審査員として参加する人々は27歳前後が最も厚い層になっているという。
さっそく会場を訪れて評価活動に参加した中国人審査員たちは、グループに分かれてテイスティングルームに入り、真剣な表情で日本酒を試飲していた。日本酒は銘柄を隠した状態で提供され、評価はブラインドティスティングの形で行われる。キャップやラベルも完全に隠された状態で管理され、バックヤードのスタッフですらどの銘柄か知ることはできないという徹底ぶりだ。
君島氏によると、世界的に甘口が好まれる傾向にあるが、中国でも甘めのものが人気で、フルーティーでフレッシュな味わいのものが高く評価される傾向にあるという。さて、今年「最も中国人の口に合う日本酒」に選ばれるのはどの銘柄だろうか。各カテゴリーの金賞、プラチナ賞などは7月22日、ゴールデンドラゴン賞と審査員特別賞は8月23日に発表される予定だ。(文・勝又あや子)
「人民網日本語版」2019年7月20日