防災教育の普及を推し進める専門家の諏訪清二氏は取材に対して、「防災の知識を伝えるというのは日本の防災教育のごく一部。情報を分析し、頭を働かせ、判断できるよう助け、自分で判断して行動できる能力を身に着けさせることがとても大切」と指摘する。
中国のチャリティー組織・壹基金の防災減災部の李健強部長は取材に対して、「08年の四川大地震以降、中国も防災教育を重視するようになった。また、自然災害の発生率が高い四川省では、防災教育がより高いレベルで重視されている。四川省では、省全体の小・中・高で、『生活、命、安全』の授業を設置し、防災教育を日常に浸透させている」と紹介した。
近年、中日は防災教育の面でも緊密に連携している。例えば15年から、中日は技術協力プロジェクトの一環として、壹基金、四川大学災後重建・管理学院、日本の国際協力機構などが共同で「四川防災教育・能力構築モデルプロジェクト」をスタートさせ、日本の防災の分野の専門家を招いたり経験を聞いたりして、四川省の実際の状況に合わせて、児童や教師、管理者の防災意識、能力の向上を目指している。「釜石の奇跡」の中国語版が今回刊行されたのも同プロジェクトの成果の一つだ。
「人民網日本語版」2017年8月8日
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