ドイツ・ベルリンで開催されている「2017国際コンシューマ・エレクトロニクス展(IFA2017)」において、中国企業が展示する製品がひときわ注目を集めている。日本企業は常にロボットを日本の「お家芸」とみなしているが、この分野における中日企業の競争が一層厳しさを増すとみられている。参考消息網が9月6日付で伝えた。
「日本経済新聞」によると、接客や家庭用などの「サービスロボット」を展示する企業の約9割は中国企業で、日本企業はほとんど見られなかったという。
中国・シンセンに本社を構える旗瀚科技はIFAで家庭用ロボット「三宝Nano」を初めて公開した。高さ約70センチのこの人形ロボットは10月に販売をスタートさせる予定で、その価格は2800ドル(約30万円)だということだ。
「三宝Nano」は音声認識により歌を歌ったり、デリバリーピザを注文したり、テレビを操作するなどの作業を行える。しかも、内臓されているカメラ機能で室内の情況を撮影し、ユーザーは携帯でリモートコントロールすることができる。
杭州艾米ロボット社はあるソフトウェアを公開。同ソフトウェアは自社開発されたサービスロボット「A1」に様々な接客サービスを覚えさせることができる。同ソフトウェアを使えば、ロボットに客を部屋まで案内させることから、レストランでの注文サービスまで提供させることができる。
上海未来パートナーロボット社は児童教育用の小型ロボットを展示。このほかにもロボットを制御できる簡単なプログラミング言語を開発し、子供たちに遊びを通じて機械の構造を勉強させることを実現している。
中国では高齢化や人件費高騰などの影響で、ロボットへのニーズが急激に高まりつつある。中国企業はロボット産業の発展に力を尽しているが、中国政府も「メイド・イン・チャイナ2025」という産業振興の政策を打ち出し、ロボットの活用とロボット産業の育成を目指している。
中国企業が開発したロボットの品質は、「まだ発展途上」との見方も多数を占めるが、産業用ロボットに関しては、中国の美的グループがドイツの大型ロボット企業であるKUKAを買収したように、中国企業は買収事業を積極的に進めている。そのため「中国企業が技術を取り入れるスピードが予想以上に速い」と指摘する声もある。(編集HQ)
「人民網日本語版」2017年9月8日
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