そこで彼らは発想を変え、光の反射を透過に変えればどうなるだろうか?と考えた。暗い部分は月の海で、厚さが薄い。月の中から光を透過させれば、明るく見える。明るい部分は山峰で厚いため、光を透過させれば、暗くなる。つまり、それぞれの厚みを逆にすれば月の地形を再現することができる。しかも光の透過に変えることで、この小さなランプは装飾にも照明にも使え、一挙両得だ。
王氏によると、初めて3Dプリンターで作成した月には、まだ数多くの問題があった。例えば明暗がリアルでなく、クレーターが多すぎ、手触りが悪く、連結部分の見栄えが良くないといった問題だ。3ヶ月以上に及ぶ20数回の実験を経て、この3D模型はようやく形になった。
「ランプは高精度が求められるため、直径15センチの月の作成には20時間かかる。そのためにはプリンターの最良の状態を維持しなければならない。途中でバグが生じれば、月全体が台無しになり、一からやり直すしかない」
1000分の旋回印刷、0.2ミリ以下の印刷精度、1200層の積層により、1つの月のランプがようやく完成する。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年5月27日