アップルとサムスンの世紀の特許戦が終わったと思ったら、またしてもヘビー級の特許戦がのろしを上げた。今回の主役は華為とサムスンだ。華為は25日、米国と中国で韓国のサムスン電子に対し知的財産権をめぐる訴訟を提起すると発表した。
▽華為は米中でサムスンを提訴
華為によると、今回の訴訟は米国カリフォルニア州北地区の米連邦地方裁判所と深セン市中級人民法院(地裁に相当)に提起する。サムスンは裁判を通じ、サムスンに対し知的財産権の侵害行為を理由として華為に損害賠償を行うことを求めるという。ここでいう知財権には、通信技術で高い価値をもつ特許やサムスンの携帯電話に使用されたソフトウェアが含まれる。華為によれば、今回の裁判では4G基準に関する特許やスマートフォンの機能に関わる特許も対象になり、これらはスマート端末製品にとって重要なものだという。
華為は標準必須特許(SEP)の特許権者として、華為の技術を使用しながらライセンス契約を結んでいない企業に合理的な損害賠償を求める権利をもつ。サムスンが華為の研究開発や知的財産権の成果を尊重し、ライセンス契約を結んでいない状況での特許侵害行為を停止することを願うという。華為知的財産権部門の丁建新部長は、「スマートフォン産業の健全な発展の基礎は産業内の大量の特許がクロスライセンス契約を締結し、合法的な技術の共有が保障されることにある。この理念に基づき、華為は長年にわたり産業内の他の特許権者と積極的に交渉を進め、クロスライセンス契約を結んでおり、数十社に上る業界の友好企業と相次いでライセンス契約に調印してきた」と話す。
サムスンは華為の提訴に対し、「弊社は今回の訴訟を全面的に評価するとともに、適切な措置を取ってサムスンの商業的利益を防衛する」とのコメントを発表した。