中国鉄道当局は、過去10年で最大規模となる鉄道ダイヤの大改正を実施、5月15日から新ダイヤで運行する見通しを明らかにした。今回の改正の最も際立った変化は、高速鉄道の充実にあり、高速列車の運行が大幅に増える。また、二線・三線都市住民の利用に便宜を図る目的で、これらの都市から出発する普通列車も増発する予定という。中央テレビ網が報じた。
●高速列車を大量増発
今回の鉄道ダイヤ大改正では、高速鉄道の充実が際立つ。京滬(北京―上海)高速鉄道や京広(北京―広州)高速鉄道を主体とした新たな高速鉄道運行ネットワークが編成される。京滬高速鉄道では8.5往復が増発され、計108往復となる。京広高速鉄道では7往復増発、計104往復となる。全国の旅客列車増発本数は300往復を上回り、高速列車がこの大部分を占め、高速鉄道の運行総数は約2100往復、全国鉄道の旅客列車運行総数は約3400往復に、それぞれ達することになる。
地級市(省と県の中間にある行政単位)を始発・終着し、これらの都市間を結ぶ普通列車の大幅な増発は、直轄市と省都を主な始発着地とする従来の普通列車運行パターンを打破する。また、三・四線都市の駅を重点対象として、中小都市間の交通環境をより改善し、地域間・都市間の調和を促す。さらに、中西部旅客列車と地域間旅客列車も増発する。
5月から、中西部地区の旅客列車を100往復増発し、中西部のすべての省・自治区で地域間列車を増発、都市公共交通環境をさらに改善し、郊外地区住民の移動に便宜を図る。