G7は10、11両日に日本・広島で外相会合を行う。議長国の日本政府は南中国海問題を重点的に話し合うと繰り返し表明してきた。新華社が伝えた。
周知のように南中国海問題の当事国でない日本は、本来言動を慎むべきだ。だが近年南中国海問題を騒ぎ立て、G7の枠内でも絶えず動き続けている。では、日本がG7の場で南中国海問題を騒ぎ立てることに執着する背後には、どのような政治的、外交的策略があるのだろうか。一方的に議題を設定する日本の行為を、G7の他の構成国は認めるのか、どの程度日本を支持するのか。
【秘めた考え】
今年日本は議長国として、一連のG7会議を主催する。日本政府は抵抗に直面しても南中国海問題をG7外相会合声明、さらにはG7サミット声明に盛り込むだろうと早くから見られている。
上海交通大学の王少普日本研究センター長は新華社の取材に「日本政府がG7外相会合で南中国海問題を議論することに執着する背後には、多くの考えがある」と指摘。「日本は近年、米国のアジア太平洋リバランス戦略に積極的に適応し、いわゆる対中抑止力の構築を図っているうえ、そのために国内で集団的自衛権の行使容認など一連の行動を取っている。この戦略的指導の下、日本は近年南中国海問題に積極的に干渉し、中国牽制を図っている」と述べた。
王氏は「G7の場で南中国海問題を騒ぎ立てることで、日本当局は中国と欧州主要国との間に対立と摩擦を作り出し、双方の良好な関係発展に水を差し、これを阻害することを望んでいる」と指摘した。
国防大学の孫紹紅氏は「G7声明に真の法的効力はない。だが日本当局はこれによって国際社会の関心を呼び、国際世論を作り、いわゆる国際社会がこの問題において日本側を支持し、中国側に反対しているとの状況を形成することで、摩擦を引き起こし、南中国海情勢を一層複雑化、国際化することができると考えている」と述べた。
王氏も同様に「日本当局はG7の場を借りて国際世論を撹乱し、惑わすことを望んでいる。第1に、近く判決の言い渡されるフィリピンの南中国海仲裁案のためにムードを高める。第2に、今年平和憲法9条の改正を図るための地ならしをし、国内外の支持を勝ち取ろうとしている」と指摘した。