フィリピンのメディアが中国側が南沙諸島の五方礁を実質的に管理制御し、フィリピンの漁業を妨害していると報道したことを受けて、中国外交部(外務省)の洪磊報道官は2日、中国の五方礁を含む南沙諸島及び周辺海域の所有権について議論の余地はないとした。
洪磊報道官は当日開かれた定例記者会見で「中国側の関係機関の調査によれば2015年末に外国漁船が中国の南沙諸島五方礁付近の海域で座礁した。船主は数回にわたり座礁域からの脱出を試みたが失敗し、最終的に船を放棄することを決め、船内の主な設備を持ち帰った。この船が長期的に座礁したままでいることは航行の安全を損ね、海洋環境にも影響を与えることから、中国交通運輸部(省)救助サルベージ局はこのほどサルベージ船を五方礁に派遣し、この船の引き揚げ作業を行い、適切な処置を行ったに過ぎない。作業過程において、航行の安全と作業条件を保証するため、中国側は作業海域付近の漁船に回避勧告を行った。作業完了後、中国側の船はすでに帰航した」と語った。
また洪磊報道官は中国の五方礁を含む南沙諸島及び周辺海域の所有権について議論の余地はないとし、中国はASEANと共に引き続き「南中国海における各国の行動宣言」(DOC)に基づき、南中国海の平和を維持していくとした。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年3月3日