注目される中国の両会が間もなく開幕する。世界第2の経済大国として、人々は中国がどう発展するかだけでなく、発展してきた中国と世界との関係、国際社会における中国の役割などの問題により注目している。その中心的問題は中国が将来の世界に何を望み、どのような国際秩序を構築することを望んでいるかだ。近年の中国外交を見ると、自国の発展と国際秩序構築との関係の問題を解決するため、中国は理論面では人類社会発展の観点から運命共同体の概念を打ち出し、行動面ではパートナーを結ぶが同盟は結ばない方法で多くの国々と手を携えて共同発展の輝かしい道を歩み出している。中国網が伝えた。
■人類運命共同体は国際秩序の核心理念
どのような国際秩序を築くかは第2次大戦後人類社会が直面し続けてきた最も深い問題だ。まさに人類の前途に対する異なる考えから、この世界はイデオロギー衝突の冷戦にたちまち陥った。冷戦中に浸透した超大国の覇権争いは、人類社会の正義の問題に対する議論を阻害した。冷戦後、唯一の超大国は依然として冷戦時の思考方式を継続し、圧倒的に優位な地位を利用して自らの覇権の長期維持に有利な国際体制を構築しようとしてきた。
覇権主義と強権政治が存在するために、陳腐な現実主義理論が国際関係の世論環境と思考方式を依然主導している。こうした文脈の下、覇権統治がいわゆる「国際秩序」と説明され、覇権国がやりたい放題の事をするのが「国際ルール」と説明される一方、新興国の発展によるパワーバランスの変化と国際関係の革新はいわゆる既存の国際秩序に対する挑戦と見なされている。こうした考え方の下、いわゆる「パワーバランス」を維持するとして、実際には覇権的地位の維持を目標とする軍事グループ化外交が、世界を新たな分裂と対立の構造へと導きつつある。
この現実に基づき、中国は人類社会発展の観点から「協力・ウィンウィンを核心とする新型の国際関係を構築し、人類運命共同体を築く」ことを打ち出した。この理念は、人類社会は共生共存の運命体でしかあり得ないと考える。どの国または民族の発展も人類社会発展の一部分であり、人類社会全体の発展と切り離せない。各民族の発展段階には違いがあるが、相互間は助け合う関係であるべきであり、相互衝突または抑制の関係であってはならない。したがって、国際関係の構築は角逐によって自国のみの優勢を図るのではなく、協力を通じてウィンウィンを図るものであるべきだ。
今や、中国の発展と国際新興パワーの集団台頭が、産業革命以来の欧米主導の世界構造を徹底的に変えつつある。これによって、より平等な国際秩序を構築するための客観的条件が創造されただけでなく、「協力・ウィンウィン」が人類の直面する多くの試練を解決する唯一の正当な道となった。したがって「協力・ウィンウィンを核心とする新型の国際関係の構築」はすでに中国のみの外交理念ではなく、人類社会発展の法則的要求を反映するものであり、国際関係の主導的潮流となりつつある。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年2月29日