中国は欧州復興開発銀行(EBRD)に加盟した。中国人民銀行(中央銀行)が15日早朝に発表したところによると、EBRD理事会は英国現地時間の14日、中国の加盟申請を承認する決議を可決したという。中国は国内の関連する法的プロセスを履行した後、正式にEBRDの加盟国となる。「京華時報」が伝えた。
▽非借款国の立場で加盟
EBRDは多国間開発機関で本部は英国・ロンドンにある。設立の主旨は中欧・東欧諸国の経済の方向転換を支援することで、現在の事業の範囲は中欧、東欧はもとより、地中海の東部と南部、中央アジアなどに及び、こうした地域の経済のモデル転換と発展に投融資支援を提供している。
中国は非借款国の加盟国の立場でEBRDに加盟し、EBRDは中国では事業を展開しない。中国資本の企業と金融機関はEBRDとともに借款国の加盟国においてプロジェクト協力や融資協力を展開することができる。
EBRDの2014年年次報告書によると、EBRDは14年に発展途上国30カ国で377プロジェクトに89億ユーロ(約1兆1848億円)を投資したという。
▽世界の金融システムに乗り出した中国
人民銀によると、中国がEBRDに加盟したことで「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)の呼びかけと欧州の投資計画との連携が力強く推進され、中国とEBRDとの中欧、東欧、地中海の南部と東部、中央アジアなどにおける多様な形式でのプロジェクト投資・協力の実施に大きな可能性がもたらされることになる。中国の加盟は各方面の利益にかなうことであり、相互利益・ウィンウィンの選択だという。