中国人民銀行(中央銀行)が7日に発表したデータによると、今年10月末現在、中国の外貨準備高は3兆5255億700万ドル(1ドルは約123.4円)に上り、前月比113億8700万ドル増加して、5カ月続いた減少傾向がストップした。「京華時報」が伝えた。
年初以来、外貨準備には低下傾向がみられた。外貨準備がプラスに転じたのは今年に入って今回が2回目で、前回は4月だった。
業界のアナリストは、「今回の外貨準備の増加は米連邦準備制度理事会(FRB)が9月に金利を引き上げるとの期待が空振りに終わったためで、人民銀が外為市場を安定させるために意識的に干渉したことが予想される」と指摘した。
国家外匯管理局の王小奕副局長もこのほど、「外貨準備高が減少しているのも事実だが、現在はコントロール可能な範囲内に収まっている。年初以来、または昨年下半期以来、中国の外貨資金には確かに一定の流出傾向がみられる」と述べた。
民生証券は、「短期的にみれば、11月末に人民元が国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)通貨バスケットに採用されるかどうかの結果がわかるまで、人民元相場は安定が続くと予想される。長期的にみれば、人民元には値下がりを続けるような土台は備わっていない」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年11月9日