統計によると、中国には高齢者2億人と障害者8500万人がいるが、中国市場の法則と現状を踏まえ、多くの自動車メーカーは福祉車両市場を重視していない。もともと福祉車両技術に秀でるトヨタからみて、この市場の潜在力は十分に魅力的であり、そこで中国での福祉車両をめぐる取組を継続的に進めているのだ。
中国での「クルマづくりより人づくり」戦略と同じく、中国市場での福祉車両の拡大には、トヨタ独自の「ゆっくり」の哲学が反映されている。この哲学は市場に左右されないリズムであり、自信の現れであり、1990年代に各メーカーが排気量の大きい車種を追求する中、トヨタがハイブリッドカー・プリウスの研究開発に力を入れ、最終的にハイブリッド市場で売上ナンバーワンになったことと似ている。強いライバルに相対して、トヨタは身体の奥深くから「ゆっくり」したリズムを奏で続ける。こうした「ゆっくり」の哲学により、トヨタは世界市場で覇者の地位をつかむことができたのだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月16日