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『日中友好一番の近道。民間レベルで』吉田 幸代

人民網日本語版 2015年06月15日15:32

吉田隊員(右から2人目)と同僚

 皆様こんにちは。東京下町・深川生まれの江戸っ子理学療法士、吉田幸代です。

 青年海外協力隊としての中国の病院での2年間の活動を終え、日本に帰国してから一ヶ月が経ちました。

 今でも写真を見返すと、活動していた頃の感覚が鮮明に蘇ってきます。

 2年前、北京での1ヶ月間の言語研修を終えて活動任地である湖北省土家族苗族自治州恩施市へと引っ越しました。

 到着して間もなく、任地の人たちが話す言葉に唖然。私が学んできた北京語を普段から話す人はいなく、誰もが恩施語と呼ばれる方言を使っているのです。

 私と個々で話をする際には北京語を話してくれる人たちも、現地人同士の会話となると方言を使うので、会話の中に入っていけずに辛い思いをしたこともありました。

 しかし一番辛かったのは、治療中に患者様が方言で「トイレに行きたい」と言っていることが理解できず、治療室で失禁させてしまったことでした。患者様はニコニコ笑って「大丈夫よ」と言ってくれましたが、私は申し訳ないと思う気持ちと同時に「もしこれが命に関わる問題だったら」と、考えるだけで恐ろしくなりました。

 皆さんは、普段相手を理解しようとした際、どのようなポイントに重点をおいてコミュニケーションをとっていますか?

 「言葉の内容」と答える人が多いのですが、実は55%がジェスチャー。38%が声。そして7%が言葉の内容。なのだそうです。

 ありがたいことに毎日の治療を通した93%から、患者様やそのご家族、同僚たちも私がどのような人間なのかを出会ってすぐに分かってくれました。

 しかし言葉の内容がコミュニケーションにとってそれほど重要ではないとされているとはいえ、私が病院の中で働く以上、患者様の安全管理のために方言を学ぶことは必至でした。

 その後、方言を理解し私自身も方言を口に出すようになったことで、同僚や患者様とも本音で話し合うことができるようになり、仕事上でのリスクも最小限に留めることができるようになりました。

 56もの多民族を抱える中国。少数民族の方たちはその民族としてのアイデンティティーや誇りを大切にして生活しています。


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