シャネル(CHANEL)製品が中国市場で値下がりし、買い物客が店舗に殺到したという情報に、微信(Wechat) のモーメンツ(朋友圏)は騒然となった。中国経済周刊が報じた。
世界に名だたる高級ブランド・シャネルグループは3月17日、一部商品の価格値下げを4月8日から世界規模で実施すると発表した。
中国大陸部、香港、韓国、ベトナム、ロシア各国の市場で一斉値下げが行われ、うち中国大陸での値下げ幅は20%に達する。同時に、欧州市場での販売価格は値上げされる。今回の価格調整によって、中国大陸部と欧州の市場価格の差は、5%以内に縮小される。
この情報を聴きつけたシャネル愛好者は大興奮、杭州、上海、成都各都市のシャネル専門店には買い物客が殺到した。ショッピング狂にとって、春は本当に訪れたのだろうか?他の有名ブランドもシャネルに追随するのだろうか?
〇「神の座」から降りたトップブランド、背後にある苦渋
財富品質研究院の周婷院長は、「今回のシャネルの値下げは、バロメーターとしての役割を果たすだろう。シャネルやヴィトンなど有名トップブランドが、腰を低くして、中国の消費者に迎合する素振りを見せ始めた」と指摘。ぜいたく品業界において、シャネル、ヴィトン、エルメスは、ピラミッドの頂点という特別な地位を占めている。これら3ブランドはこれまで、アウトレット店舗は一切持たず、決して値下げしないどころか、毎年値上げを実施して、自らのブランドイメージを固守してきた。
だが、そのような高圧的な姿勢を保ち続ける背後で、これらの高級ブランドは、決して外には出せない苦渋を噛みしめていた。