2015年2月、「永遠に広告は打たない」方針の最高級時計ブランド「パテック・フィリップ」が香港市場での値下げを発表、値下げ幅は22%に達した。3月初めには、モエ ヘネシー・ルイヴィトングループのタグ・ホイヤーが、香港で3%から40%の値下げを発表。また、バセロン・コンスタンチンはこれまでずっと、販売代理店に値引きを認めていなかったが、2年ほど前から盛り上がっている反腐敗ムードのあおりを受け、販売代理店が独自で割引や優待を行うことを黙認するようになった。その後、ジャガー・ルクルトも、今年5月からの値下げを正式に発表した。
〇ブランド時計の値下げブームが始まったが、バッグの値下がりは?
プラダ、ディオール、ヴィトンなど各高級ブランドに対し、記者が値下げの予定について問い合わせたところ、相手は軒並み、社内での正式な通知は受け取っていないと答えた。だが実際には、ディオールはすでに、ミス・ディオールシリーズなど一部の定番商品の値下げを実施しており、値下げ幅は10%から20%に達している。また、グッチは新戦略を検討中で、近く発表される見込み。
専門家は、「実力派ブランドの価格調整によって好循環が生まれている。だが、一部有名ブランドは、いまだに『平静を装う』スタンスを保ち続け、値下げブームに追随するような態度は微塵も示していない。ひとつの明瞭な前兆として、代理購入業者が慌てふためき、ここ数日は躍起になって商品を投げ売りする現象がある」と指摘した。
周婷院長は、「中国市場でブランド品価格が高いまま下がらなければ、最終的に一番の被害者となるのはブランド自身だ。したがって、一部の消費者を中国市場に呼び戻し、価格体系、商品流通ルート、定価戦略、顧客管理を再構築し、良性のグローバル経営メカニズムを形成する必要がある。そうなれば、ぜいたく品有名ブランドの値引きは、新たな『常態』になるだろう」との見方を示した。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年4月1日