北京時間の10日午前11時30分、中国の有人潜水艇「蛟竜号」はインド洋南西部の熱水活動域で潜航調査をスタートした。蛟竜号には中国初の女性潜水艦乗員となる張奕さんが乗り込み、実践の場で操作訓練を行っている。新華社のウェブサイト「新華網」が伝えた。
今回の潜航調査の主要任務は、熱水活動域の海底近くを探査し、高精度の画像と映像を撮影すること、硫化物と熱水からの沈殿物の分布域を確定すること、煙突状鉱体、硫化物、酸化物、岩石、海底層の沈殿物、海底層の水サンプルを採取することなどだ。
現場指揮部の于洪軍総指揮は、「蛟竜号はこのほかにも熱水噴出孔の流体の温度の測定、流体のサンプル採取、生物サンプルの観測と採取、環境パラメーターの測定を行う。初の女性乗員は生理モニタリングを行い、実践的な操作訓練に取り組む」と話す。
27歳の張さんは蛟竜への乗船前、「これまでプールで潜水装置の操作をしたことはあるが、蛟竜号に乗って大洋に潜るのは今回が初めて。地形や環境が複雑な熱水活動域へ行くことに、興奮もし期待もしている。今回の貴重な経験から多くのことを学びたい」と話した。、
2013年末、中国では130人の候補者の中から第2次潜航調査員として6人が選ばれ、女性は張さんと趙晟◆(「女偏」に「亞」)さんの2人で、中国初の女性潜水艦乗員となった。計画によると、趙さんも近く蛟竜号に乗船して潜航調査を行うという。
蛟竜号は現在、インド洋南西部で2014-15年のテスト応用航海の第2期・第3期科学調査任務に取り組んでいる。期間は120日間、3月下旬に山東省青島市に帰還する予定。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年1月11日