李克強総理は4日に広東省深セン市で、国内初のネット銀行・前海微衆銀行を視察した。李総理が同日、同行のコンピューターのエンターキーを叩くと、同行は民間ネット銀行として初めて貸出業務を完了させ、トラックの運転手が同行から3万5千元(1元は約19.4円)を借り入れることに成功した。「京華時報」が伝えた。
▽微衆銀行でトラック運転手が3万5千元借り入れ
李総理は同行を視察した際、「みなさんはインターネット金融の分野で新たな道に乗り出し、金融包摂、小規模ローン会社、小規模・零細銀行の発展に経験を提供する必要がある。コストを引き下げて小規模・零細クラスの顧客が着実に利益を得られるようにする必要がある。これは伝統的な金融の改革を加速させることにもつながる。微衆銀行の小さな一歩は、金融改革の大きな一歩だといえる」と述べた。
李総理が同日、同行のコンピューターのエンターキーを叩くと、トラック運転手の徐軍さんに3万5千元のローンが提供され、同行は貸出業務を完了させた国内初の民間ネット銀行となった。同行には営業拠点も営業カウンターもなく、ローン借り入れには担保の必要がなく、生体認証技術とビッグデータの信用評価システムを利用して貸出業務を行っている。
▽メーカースペースで「みなさんのためにもっと薪をくべる」
李総理は同日、深センにあるオープン型ワーキングコミュニティ空間(メーカースペース)の柴火創客空間を視察した。このメーカースペースという概念は海外からきたもので、人と違うアイディアを形に変える人が活動する空間を意味する。柴火創客空間の創設者によると、「柴火」には「たくさんの人がこぞって薪をくべると炎も高くなる」という寓意があり、設立からの4年間で1万人以上がここで活動したという。柴火創客空間の名誉会員になってほしいと求められた李総理は、「よろしいです。みなさんのためにもっと薪をくべましょう」と快く応じた。