日本アニメ界の巨匠・宮崎駿監督(73)が昨年9月、「風立ちぬ」(2013年)を最後に長編アニメ製作からの引退を表明。宮崎監督が設立したスタジオジブリの運命が関心の的となり、最近は「解散説」が急浮上していた。そんな中、3日放送の「情熱大陸」(TBS系)にスタジオジブリの代表取締役で映画プロデューサーの鈴木敏夫氏(65)が登場し、「ジブリの製作部門を解体する」と発表するシーンが流れた。しかし、テレビ番組出演は、単にテレビ局側の要求に応えるためだけではなく、何かの意図があるものだ。鈴木氏もそうで、「解散説」について「解散するのは製作部門」だけであることを示すと同時に、「再構築、それをしばらくの間やろうと思っている」と強調した。京華時報が報じた。
鈴木氏はスタジオジブリを立ち上げた理由について、「高畑勲と宮崎駿監督のためだけの製作会社」と語っている。つまり、宮崎監督や高畑監督が引退した時は、ジブリにとって終わりを意味する。宮崎監督は昨年9月に引退を宣言し、一方の高畑監督も既にピークを過ぎてしまった。つまり、スタジオジブリは昨年の時点で幕引きの舞台が整っていたのだ。スタジオジブリは、1985年に設立されてから「トなりのトトロ」、「天空の城ラピュタ」「千と千尋の神隠し」といった数々のヒット作を生み出してきた。その間に、宮崎監督が何度も引退を宣言しそれを撤回。2000年には設立当初から社長だった徳間康快氏が死去した。また、宮崎監督と高畑監督以外に、米林宏昌監督や宮崎吾郎監督も所属し、宮崎監督と高畑監督だけのための製作会社ではなくなっていた。