都市のガスパイプライン、ガスローリーの安全性の監督管理は、世界的な難題となっている。現代の都市の地下にはパイプラインが密集しているが、中でも人々の生産・生活と密接に関わるガスパイプは、爆発により深刻な安全リスクをもたらしやすい。昨年11月の山東省青島市の石油パイプライン爆発事故、今年8月1日の台湾高雄市のパイプライン爆発事故は、爆発・燃焼が人々の生命と財産にもたらす深刻な脅威を浮き彫りにした。レーザー分光検査技術を活用した「都市ガスパイプライン検査システム」が、このほど安徽中科瀚海光電技術発展公司で誕生した。同システムは50ミリ秒内に漏洩部分を発見することができる。国家安全生産監督管理総局の専門家チームによる審査の結果、同システムがその優れた反応速度、検査の精度、耐干渉性により、効果的に都市のガス安全を保障できることが分かった。光明日報が伝えた。
同社は中国科学院合肥物質研究院などの部門が設立した、中国科学院の科学研究成果の産業化に取り組む国家ハイテク企業だ。同社が自主開発した同システムは、気体分子がレーザーの波長に与える変化によりメタンを識別し、50ミリ秒内に漏洩場所を特定できる。同システムによって、爆発を予防・防止することも可能だ。
同システムはパイプラインと接合部の巡視、ガスローリーの測位・モニタリングなどのサブシステム、および総合集積・監視プラットフォームによって構成される。倉庫エリア、圧力調整施設、ガススタンド、パイプライン接合部に光センサーを設置することで、リアルタイムの検査が可能だ。多くのレーザー装置と北斗測位装置を搭載したパトロール車を使い、パイプラインの巡視を実施し、赤・緑・黄の3色を使い電子地図に記録する。ガスローリーに対しては、レーザーによるガス測定、北斗測位システムを一体化した検査方法により、関連情報を監督管理センター、交通管理・消防部門にリアルタイムで送信する。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年8月6日