不動産市場の低迷を背景とし、資金繰りの圧力を受けている不動産業者は、プロジェクト売却と資金調達を加速している。不動産業者は5月に、今年の海外資金調達の小ピークを形成した。資金調達コストが高騰しているが、不動産業者は6月も債券発行のペースを緩めなかった。瑞安房地産が債券発行に成功すると、今度は融創中国が緑城房地産の買収に向け資金調達中という情報が伝わった。新京報が伝えた。
◆各社が海外で債券発行
瑞安房地産は6月4日、5億5000万ドルの債券を発行すると発表した。この5年債の利率は9.625%で、5月に債券発行した中国水務地産(12.5%)、竜光地産(11.25%)を下回り、不動産業者に切実な資金の需要があることを示した。
瑞安房地産は5月30日、広州市西湖のプロジェクトの譲渡を発表したが、具体的な金額については明かさなかった。同社は1−4月に、今年の販売目標の15%しか販売できなかった。また佳兆業集団も5月30日、4億ドル規模、利率9%の5年債の発行を宣言した。
5月の最後の一週間に、その他の不動産業者による債券発行が相次いだ。中原地産の統計データによると、中国不動産業の海外資金調達額は、5月26日の時点で4月の26億1000万ドルから45億9000万ドルに増加した。5月全体の資金調達額は、56億ドルを突破する見通しだ。
上述した業者の他に、他にも多くの中国不動産業者が域外債券市場で資金を求めている。融創中国は5月22日、63億香港ドルで緑城房地産の24.3%の株を取得すると発表したが、わずか一週間後に同取引のために債権を発行するという情報が伝わった。海外メディアの5月30日の報道によると、融創中国は緑城房地産の買収に向け資金調達中で、2億5000万ドルの債券発行を計画しているという。しかし融創中国は、この情報についてコメントを控えている。