人民日報・新興メディア版と人民網研究院はこのほど、「中国インターネット発展十大動向」を発表した。選考対象は、2013年の中国インターネット分野で影響力と先見性を持つ事件・現象・すう勢。同活動は2011年より3年連続で続けられている。
1.モバイルアプリ、インターネット発展の新たな原動力に
携帯電話ユーザーは中国最大のネットユーザー源となっており、モバイルアプリが2013年中国インターネットアプリ発展の主な原動力になった。中国インターネット情報センター(CNNIC)の第32回「中国インターネット発展統計報告」によると、2013年上半期に使用率で1位となり、使用率が上昇を続けたインスタントメッセンジャーの場合、その成長率上昇は主にモバイル端末によるものだった。すべてのアプリのうち成長率が最も高かったのはオンラインニュース(17.5%)で、これはモバイルネットワークの発展による短時間の閲読の需要増によるものだ。2013年にモバイル端末向けのEC系アプリの使用率が、全体的に上昇傾向を示した。携帯端末はすでに、インターネットアプリの大規模成長の重要な突破口になっている。
2.インターネット、中国の社会・政治・生活に全面的に浸透
中国共産党第18期中央委員会第3回全体会議(三中全会)が11月11日に議決した「改革の全面的深化における若干の重大な問題に関する中共中央の決定」は、社会主義民主政治制度の建設強化、法治中国の建設推進、権力行使の制約・監督体制の強化、社会管理体制の革新などについて、インターネットの役割発揮に関する要求を明記した。内容は下記の通り(一例)。ネットワークプラットフォームの建設・健全化などの形式による、人民代表大会代表と国民のつながりの密接化。汚職撲滅・清廉政治を提唱する制度・体制の健全化、インターネットの監督の運用と規範化。指導と法に基づく管理を結びつけたネット世論業務構造の形成。陳情制度の改革、オンライン受理制度の実行。
3.ネット公共空間のクリーン化
最高人民裁判所、最高人民検察院は9月9日、「情報ネットワークを利用した誹謗など刑事事件への法律適用における若干の問題に関する説明」を発表した。同説明では、情報ネットワークを利用して事実を捏造し他者を誹謗中傷し、社会の秩序と国家利益を著しく損ねた罪や、騒動挑発罪・恐喝罪に適用される刑法の条項を明記し、ネット情報伝播およびネット上の言論発表に関する法的な線引を明らかにした。これはネットを利用した誹謗中傷などの犯罪行為の懲罰に対して、明確な法的尺度を提供した。