深宇宙観測制御網、嫦娥3号を精確に操作
中国は次世代深宇宙観測制御網をほぼ完成した。月探査機「嫦娥3号」の年内打ち上げの重要な基礎となる。中国之声が報じた。
黒竜江省佳木斯(チャムス)市と新疆ウイグル自治区喀什(カシュガル)市でこのほど、大口径アンテナを持つ宇宙飛行観測制御センター2カ所が全面的な運用に入った。東に1カ所、西に1カ所。中国の次世代深宇宙観測制御網にとって要となる施設だ。北京追跡・通信技術研究所の董光亮副所長は「喀什の35メートル深宇宙センターと佳木斯の66メートル深宇宙センターは複数の当局や事業体が共同で完成させたもので、アンテナの口径は現在アジア最大で、国際的に深宇宙探測に必要な全バンドをカバーしている。初歩的テストはすでに完了し、主要性能は国際先進水準にある」と説明した。
今年中国は月探査機「嫦娥3号」を打ち上げ、月面に軟着陸して、6輪駆動の月面ローバーで着陸時点周辺を自由走行し、巡視・探測ミッションを行う。これを達成するためには深宇宙観測制御網を通じた精確な遠距離制御が必須だ。北京追跡・通信技術研究所の季剛シニアエンジニアは「最大の目玉は月面での遠隔操作、つまり月面ローバーをどう制御するか、月面ローバーはどう動くか、障害物をどう避けるか、適切なルートをどう設定するかだ。曲がるべき所では曲がらなければならない」と説明した。
合同テストの結果、中国が独自開発した月面ローバーは月面を模した環境下でうまく稼働した。「主要技術は全てブレークスルーを得て、検証に耐えた。期待したよりも高精度だ!」(編集NA)
「人民網日本語版」2013年1月27日