国境越えた個人向け人民元決済業務 年内にも実施か
中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策二司の郭建偉副司長が6日に国境を越えた人民元業務サミットフォーラムの席で述べたところによると、国境を越えた人民元の利用をめぐる政策の枠組は基本的に確立された。貿易を先にし、直接投資を次にし、それから金融投資を行うという構想を踏まえて、市場のニーズに基づき、制度的障害を減らし、貿易をめぐる審査の真実性を厳格にし、市場化された管理方式を採用して、人民元の国境を越えた利用の新たな道が切り開かれたという。「国際金融報」が伝えた。
郭副司長によると、企業の国境を越えた人民元建て決済業務が徐々に成熟しており、次は個人向け決済業務が焦点となる。現在、個人向け決済業務の管理規定を検討中で、この業務は経常収支と資本収支を同時にカバーするものとなり、年内にも実施される計画だという。
▽限度額に注目集まる
郭副司長によると、人民元の国境を越えた利用をめぐる政策の枠組は基本的に確立された。貿易を先にし、直接投資を次にし、それから金融投資を行うという構想を踏まえて、市場のニーズに基づき、制度的障害を減らし、貿易をめぐる審査の真実性を厳格にし、市場化された管理方式を採用して人民元の国境を越えた利用の新たな道が切り開かれたという。
個人向けの国境を越えた人民元決済業務では、観光、ネットショッピング、個人経営の小規模貿易企業の貿易、資金回収、合併買収(M&A)などの業務も対象になる。複数の専門家が、個人向けの国境を越えた人民元決済業務を認めれば人民元の利用範囲を拡大することでき、為替リスクを回避し、外貨両替にかかる時間とコストを節約できるという。
ある統計データによると、2012年には中国国内にある金融機関約70カ所で処理された国境を越えた人民元建て決済は2兆9400億元に上り、前年比41.4%増加した。これは中国の対外貿易全体の8.4%を占める金額だ。現在、国境を越えた人民元決済業務の主体は機関や企業であることが一般的で、経常収支の中の貿易収支をめぐる決済が中心だ。