日銀の大規模な量的緩和策 日本経済の未来を賭ける
日銀は2日間にわたる金融政策決定会合を経て、4月4日に新たな特大規模の量的緩和策を発表した。これを受け、日本金融市場に強い「黒田旋風」が巻き起こった。中国青年報が伝えた。
同政策の規模は各界の予想を大幅に上回っており、黒田東彦・日銀新総裁は「量的・質的金融緩和」の称号を得た。具体的に見ていくと、日本はマネタリーベースを、2012年末の138兆円から2014年末に278兆円に拡大する。これは2年内に、市場に60兆円・70兆円を注入することを意味する。
日本メディアは、これは後には引けない賭けだと報じた。黒田総裁は、「これは市場により明確で分かりやすい情報を伝えるためだ」と語った。
安倍晋三首相、菅義偉官房長官、米倉弘昌経団連会長、岡村正商工会議所会長は、直ちに歓迎の態度を示した。麻生副首相兼財務相はさらに、黒田総裁が率いる新チームは、短期間内に大きな成果をあげたと高く評価した。
市場からも大きな反応が得られている。日経平均株価は5日、4年7カ月ぶりに1万3000円の大台に乗った。東証1部の売買高は約64億4900万株となり、過去最高を記録した。同日の日経平均株価は、前日比+199.10(+1.58%)の1万2833.64円で取引を終了した。
日本メディアは、ある主婦の投資家が同日、株式市場で300-400万円を稼ぎだしたと報じた。
今回の大規模な量的緩和策をまとめると、日銀は国債購入、資本リスクの高い上場投資信託(ETF)、不動産投資信託(J-REIT)により、株価と社会資産の価格を引き上げ、同時に住宅ローンおよび企業貸付の金利引き下げを迫ることで、社会の消費および実体経済の再投資の意欲を刺激しようとしている。これにより日本経済を長期的なデフレから脱却させ、日本の財団の資金調達を促し、世界範囲で拡張を実現させる狙いがある。
しかし黒田総裁の新政策にも、大きな弊害がある。主な弊害は2年内の物価2%上昇の目標だ。日銀は2年内に約70%の国債を購入し、上場投資信託と不動産投資信託の購入枠を大幅に拡大する。これにより国債の長期金利が高位で推移し、世界のホットマネーの大量流入を招き、資産のバブル化を引き起こす恐れがある。日銀が将来的に多くの金融資産を抱え、その価格が引き上げられた場合、これを手放すことが困難になり、巨額の不良債権を抱えると同時に、市場の混乱を招く可能性もある。