ネット上に新商売 春節帰省中の「レンタル彼氏」 中国 (2)
恋人レンタルに関する問い合わせがだんだんと増えた。年末になると、彼女は身近な人を物色、22歳から27歳の独身青年8人を説得し、「レンタル彼氏」チームが誕生した。レンタル価格は1日500元(約7100円)から1千元(約1万4200円)に設定した。彼ら自身も帰省して年越しをしなければならなかったので、省内の依頼だけを受けた。現在、7人の「レンタル恋人」と依頼主との間で合意が成立しており、レンタルの日時など詳細が確定次第、レンタル料金を請求する。彼女によると、実は、レンタル恋人の仕事をする男性の多くが、今回の仕事を利用して、理想の女性との出会いを期待しているという。
■淘宝網「レンタル彼氏」店舗統計データ
-----価格に大きなばらつき 少ない契約実績
「レンタル彼氏 帰省 年越し」とキーワードを入力して淘宝網内を検索したところ、条件に合うものが200件あまりヒットした。某ネット店舗は、「レンタル彼氏」の写真を掲載、身長や学歴など基本データも明記されていた。レンタル代金は、1元(約14.2円)から1万元(約14万2千円)まで、大きなばらつきがある。だが、多くは100元(約1420円)から200元(約2840円)のゾーンに集中している。店舗の中には、「表示価格は予約金で、具体的な価格は実情によって異なる。項目別に料金を頂くケースもあれば、日数や時間単位で料金を頂く場合もある」としている。
最も良く繁盛しているのは、江蘇省のネットショップで、サイトには、向こう30日間、100元で230件のオファーがあり、依頼(購入)を決めたのは15人。サイトに提示されたレンタル料金の種類は実にさまざまで、1時間あたりのレンタル料金は、「街をぶらつく30元(428円)」「食事をする50元(約713円)食事代は雇い主負担」「映画観賞=30元(428円)ホラー映画は代金2倍」。さらには、「キス1回につき50元(約713円)」というサービスもある。無料サービスは、「抱擁」「手をつなぐ」「お別れ時、額または頬に軽くキス」。食事代・宿泊費・交通費および依頼主の父母の送迎、訪問、話し相手になることで発生する諸費用は、全て依頼主である女性側が負担する。しかし、ネットショップの多くでは、このビジネスはまだ実際の契約にまで至っておらず、受注実績は「ゼロ」のままだ。
■法律専門家「法的保護は一切なし」
法律専門家は「レンタル彼氏」について、「人は商品ではなく、人の身体を貸し出すことはできない。このようなレンタル行為は、公の秩序に反するものであり、契約を交わす双方の行為はいずれも、法的保護を受けることができない。従って、双方の間で成立したレンタル合意も、法的には全く無効である」と警鐘を鳴らしている。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年1月18日