代表のみなさん
国務院の委託を受けて、ここに2013年度中央・地方予算の執行状況および2014年度中央・地方予算案を第12期全国人民代表大会第2回会議に報告し、審議を願うとともに、全国政治協商会議の委員のみなさんからもご意見を求めたいと思う。
ブリーフィングの内容一覧
Ⅰ. 2013年度中央・地方予算の執行状況
Ⅱ.2014年度中央・地方予算案
Ⅲ.2014年度予算の執行に真剣に取り組む
Ⅰ. 2013年度中央・地方予算の執行状況
2013年は、きわめて複雑で錯綜した国内外の情勢を前にして、各地区、各部門が党中央、国務院の確固たる指導のもとで、心を一つにして努力奮闘した結果、経済・社会の発展は安定を保ちつつ前に進み、安定を保ちつつ好調を維持してきた。こうした状況を踏まえて、財政の取り組みと財政の改革・発展は秩序よく推し進められ、2013年度予算の執行状況は全般的に良好であった。
(一)財政のマクロコントロールの強化・改善
安定した経済の動きを保つために、国務院は経済の動きを合理的範囲内におさめることを明確にしたうえで次のように強調した。経済成長の伸び率が下限を下回らず、雇用情勢が基本的に安定を保っていれば、政府は短期的な景気刺激策をとって経済の動きに大きく影響を与えることはせずに市場期待の安定、適度な事前調整や微調整に努め、それに並行して行政の簡素化と下部への権限委譲などの改革を推し進めて市場に活力を与え、改革の「紅利」(ボーナス)を引き出していく、と。これを踏まえ、われわれは次のような取り組みをおこなった。①財政赤字を増大させない方針を堅持し、赤字の対GDP比を2.1%に抑えた。②企業の発展を促進するための財政・租税優遇政策を実施した。一部の小企業・零細企業に対する付加価値税と営業税を一時的に免除することにより、600万社以上の小企業・零細企業に実益をもたらした。中央・地方レベルの行政機関による管理や公的事業体のサービスに払う費用・料金については、それぞれ34項目と314項目撤廃または免除した。企業研究開発費の二重控除の対象範囲を拡大し、研究開発に従事する者の「五険一金」(養老・医療・失業・労災・出産保険と住宅積立金)などの控除項目を新たに増やした。③財政既存資金を整理した。財政既存資金の実態調査と分析作業を繰り広げた。全国範囲での地方財政の融資と財政特別口座に対する検査をおこなった。繰越金・剰余金、一時的預け金、一時支払金の整理・圧縮についての目標を定め、繰越金・剰余金の総合的運用に関する管理方法を打ち出したほか、遊休化し、ストック化した資金を整理して、早急に支援する必要のある項目に充てた。④投資構造の最適化を促した。中央基本建設投資を競争的分野から徐々に引き揚げ始めるとともに、投資の方向と構造を調整し、省(自治区・直轄市)をまたぐ大きなインフラ整備への資金投下の度合いを大きくし、都市インフラ整備面での市場原理に基づいた投融資改革を推し進めた。⑤諸般の政策措置の点検・実施に着実に取り組んだ。重要な財政・租税政策について実施状況の点検と追跡調査を積極的に行い、民生政策の実施と資金の運用状況に対する監督を強化し、党中央、国務院の重要な政策決定が効果的に実施されるよう促した。
(二)全国人民代表大会で採択された予算決議の執行状況
第12期全国人民代表大会第1回会議の関連決議および全国人民代表大会財政経済委員会の審査意見に基づいて、体制や仕組みを検討したうえで充実化をはかり、財政活動を首尾よくおこなうよう努めた。