博士号取得者8人、修士号取得者20人、大学(学部)卒業者130人を輩出してきたのが、人口わずか2000人ほどの村とは一体どんな村なのだろうか?そしてその村が優等生を「量産」できるのはなぜなのだろうか?人民網が報じた。
河北省滄州市献県淮鎮安荘村が最近建設した文化公園「学子園」がネットで人気の必見スポットとなっており、多くの人が子供を連れて見学に来ている。
「学子園」には、「優等生の壁」がいくつかあり、安荘村の大学生の氏名や大学名の情報などが刻まれている。中国国内外の名門校も少なくない。
安荘村党支部の劉万敏書記は、「一人でも多くの子供たちが有能な人材になるよう激励したい。安荘村では、どの家が金持ちかを競い合うのではなく、どの家がより教育を重視しているかを競い合っている」としている。
安荘村は中国が改革開放(1978年)を実施して以降、比較的早い時期に裕福になり始めた村だ。劉書記は「1980-90年代、当村には鋳造企業が130社以上あった。当時、景気が良く、教育を重視する家庭はあまりなく、子供たちは学校に通わなくなり、働きに出ていた」と振り返る。
その後、時代が移り変わり、残った鋳造企業はわずか20社ほどになってしまった。企業が次々と淘汰されていくのを見て、村の人々は知識や見識の大切さをしみじみと感じるようになったという。
2009年、劉書記が筆頭となって、学生に「助学金」や「奨学金」を給付し、村の優秀な教師を表彰するようになった。そして、勉強の大切さを常日頃から強調するようになった。
2015年、安荘村は「助学基金会」を立ち上げ、心ある人々が貧しい家庭の学生を支援できるような体制を整えた。
さらに、安荘村は最近、村民が益を受ける新たな教育プロジェクトを打ち出した。今後、博士号や修士号を取得した村の学生や、「双一流」(世界一流大学・一流学科)対象大学に合格した村の学生に3000元(1元は約19.6円)から1万元の奨励金が給付されることになったのだ。
このように、教師を敬い、教育を重視する村の気風が少しずつ作られてきた。
劉書記は、「安荘村が輩出した大学生は、農村振興を推進する重要な人材。彼らが大学に通い、良い仕事を見つけることができれば、生まれ故郷に恩返しをし、その発展をバックアップすることができる」とした。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年2月27日