第8回上海国際自然保護ウィークが今月27日から11月4日まで開催される。同イベントの組織委員会によると、「上海というと、高層ビルが聳え立ち、多くの人でごった返しているというイメージだが、『緑の資産』も豊富で、生態的価値は非常に高い」との見方を示した。同市緑化市容局の統計によると、ここ10年の新規造林面積は約2万4666万ヘクタールで、2011年末の時点で12.58%だった森林率は2021年末の時点で19.42%にまで上昇した。解放日報が報じた。
2021年、上海の森林生態系の炭素固定量は88万5300トン、酸素放出量は217万6700トンに達し、固定された二酸化炭素は324万9100トンに達した換算になり、2020年に同市で放出された二酸化炭素の1.17%を吸収した計算になる。上海の森林生態系で固定される二酸化炭素の量は、100—200人乗りの中型飛行機2500機が地球を一周する際に放出する二酸化炭素を相殺する量に相当する。また、5人乗りの化石燃料車1万台が上海市の中心部と崇明区を1400回往復する際に排出する二酸化炭素を相殺していることにもなる。
また、上海は重要な湿地の保全・修復を積極的に行い、湿地13ヶ所を「上海市重要湿地リスト(第一陣)」に組み込んでおり、その面積は合わせて12万1309.6ヘクタールに達している。そして、集約・最適化を通して、自然保護区、国家森林公園、国家湿地公園からなる自然保護地体系をおおよそ確立し、その面積は合わせて11万4805.79ヘクタールに達している。このように、生態系の原生状態、システム、整合性、持続可能性がさらに強化されている。
質の高い生態系空間があるため、たくさんの「精霊」たちも住み着くようになっている。例えば、2021年末の時点で、上海で確認されている野鳥の種類は中国全土の鳥類の種類の35.7%を占める516種に達しており、世界の特大都市の中でも鳥類の多様性という面で上位に立っている。また、キバノロ、タヌキ、アナグマといった獣類40種類以上、両生類10種類以上、爬虫類30種類以上が上海に生息している。上海は現地の状況に合わせて野生動物重要生息地22ヶ所を構築し、国家重要湿地や自然保護地、野生動物重要生息地など約13万ヘクタールの土地を生態系保全レッドラインとして設置し、新たに野生動物捕獲禁止エリアを4ヶ所設置した。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年10月28日