海外専門家「中国経済は第2四半期に反転上昇する」 (2)

人民網日本語版 2020年03月03日10:24

大規模プロジェクトをみると、広東省のBASFの化学工業プロジェクト、上海市のテスラのギガファクトリー、瀋陽市の華晨BMWの工場などが秩序をもって操業を再開した。新規契約をみると、上海や山東省などで一連の新規プロジェクトの「テレビ中継契約調印」が行われた。1月には全国で新たに設立された外資系企業は3485社に上り、実行ベース外資導入額は875億7千万元(1元は約15.5円)で前年同期比4%増加した。

魏氏は、「広東省、福建省、上海市、江蘇省、山東省、こうした外向型経済の発達した省・市は、外資導入で早くから動き出していた。今年は『外商投資法』が施行され、外資系企業の投資ネガティブリストは引き続き縮小され、グローバル経済が好調とはいえない中で、中国は引き続き多国籍企業の1番目の投資先になっている」と述べた。

感染症の影響が一部の供給チェーンの中国離れをもたらすだろうか。中国国際経済交流センターの張燕生首席研究員は、「ここ数年、確かに一部の生産工程と生産プロセスが海外に移転したが、移転したのは主にコストの高い駆動型の部分だ。新たに中国に入ってきたものの多くは、中国市場に製品を売り、中国経済のモデル転換・高度化にサービスを提供する部分だ。中国はハイテク製造業とサービス産業をよりどころに、中国の極めて大きな市場によってグローバル供給チェーンを誘致している。このような協力は長期的なものであり、感染症の影響は短期的なものだ」と述べた。

対外貿易は通年で再び増加に転じると期待

このほど、浙江省義烏市から新疆維吾爾(ウイグル)自治区を経由してスペイン・マドリードに至る国際定期貨物列車「中欧班列」が運行を開始した。標準コンテナ86基を搭載した列車が義烏西駅を出発し、海外に中国製品を運んだ。山東省膠州市のアルファ・ラバル工業パークでは、作業員が忙しくなってきた。世界最大の舶用ボイラーメーカーとして、アルファ・ラバル社は韓国と日本から受注した製品の製造を急ピッチで進めていた……中国に進出した外資系企業の業務再開により、世界の産業の川上から川下への流れがスムーズになっている。

魏氏は、「現在の対外貿易企業の業務再開の状況は全体として好調だが、アンバランスな部分もある。一部の企業は原材料、部品などが不足して業務を再開しても生産活動を再開するのが難しい、生産活動を再開しても持続的に生産するのが難しい、持続的に生産しても高水準の生産が難しいといった問題を抱えている。またビッグデータやクラウドコンピューティングといった新しい技術ツールを運用してイノベーションを強化するにはどうしたらよいかといった問題に直面する企業もある」と述べた。

こうした問題に直面して、関連当局が対外貿易、商業貿易・流通を支援し、総合保税区の高い品質の発展を支援するなどさまざまな措置を打ち出した。また魏氏は次のように提起した。「対外貿易を安定させるには中国の産業クラスターの優位性を発揮しなければならない。中国には世界で最も規模が大きく、最も種類がそろい、最も設備が整った製造業システムがあり、産業クラスターを強化することによって、川上から川下まで産業を活性化することができる。情報のスムーズな流れ、物流の円滑化、企業活動・生産活動再開が難しいといった問題を解決すれば、ビッグデータ情報プラットフォームを構築して、企業が統一的に受注し、労働を共有し、優位性によって相互補完することが可能になる」。

また魏氏は、「輸出については、現在の中国対外貿易はすでに加工貿易が半分を占める局面を改めており、対外貿易の主体である民間企業は活力に満ちている。輸入については、中国国内の消費能力と消費水準は健在で、健康・ヘルスケア、スポーツ用品、医療機器・医薬品などの分野には極めて大きなポテンシャルがある。輸出入全体が感染症の終息後に大きく発展する可能性があり、昨年の成長を土台としてさらに成長を遂げることが期待できる」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年3月3日

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