中国司法部(省)は27日、外国人による永住居留申請のための条件を明確化し、申請プログラムとプロセスを規範化し、中国に永住する外国人の手続きをより簡便化することを目的に、「外国人永久居留管理条例(意見募集稿)」を発表した。関連機関および各界の関係者は、司法部の公式ウェブサイトを通じ、もしくは郵送によって、意見・提案を提出することができる。意見募集は2020年3月27日まで行われる。新華社が伝えた。
意見募集稿の概要は以下の通り。
1.中国での永住申請を希望する外国人は、条件によりいくつかのタイプに分けられている。
〇経済・科学技術・教育・文化・衛生・スポーツの各分野で世界的にも突出した業績を持つ外国人は、永久居留資格の申請を直接行うことが可能。
〇中国の経済・社会発展のために突出した貢献を果たした外国人は、国家関連主管部門もしくは省・自治区・直轄市の人民政府による推薦を受けた上で、永久居留資格の申請を行うことが可能。
〇国家重点発展の対象業界、地域が導入するあるいは主管部門が推薦する誘致が急務となっている人材など、国家の経済・社会発展のために必要とみなされた外国人は、永久居留資格の申請を行うことが可能。
2.外国人の永久居留資格申請の提出先は、居住地の公安機関出入境管理機関とする。申請内容は真実を記載すること。本人パスポートあるいは他の海外渡航関連証明、規定に見合う写真および申請書類を提出し、規定に基づき面談を受けなければならない。また、指紋などの人体識別情報を提供する必要がある。永久居留が認められた外国人は、年間、中国に最低3ヶ月以上居住しなければならない。
3.国務院関連部門と地方の各級人民政府は、現地部門および現地地区の実情に応じて、永久居留許可証の社会化使用を段階的に推進しなければならない。永久居留資格で居住している外国人に対しては、中国国内において金融・外国為替・医療・交通・電信・社会保険・居住登録・財産登録・運転免許証発行申請などの各手続の際に、所持している外国人永久居留許可証にもとづき便宜を提供する必要がある。
4.永久居留資格が認められた外国人が出国・入国する際には、中国人用レーンの利用を可能とする。永久居留資格を有する外国人は、関連規定に基づき、中国国内において、自分が居住するための不動産を購入することが認められる。住宅公共積立金の管理規定にもとづき、住宅公共積立金を積み立て、使用することができる。永住居留資格を有する外国人本人あるいは同伴の未成年の子どもが就学年齢に達した場合は、中国での義務教育を受ける権利があり、国家が定める費用以外の費用を負担する必要はない。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年3月2日