しかし、訪日中国人観光客の増加ペースは鈍化しており、中国人観光客の争奪戦も激化している。日本の観光業界の関係者は、「日本はこれまで、それほど声を張り上げなくても中国人観光客を呼び込むことができたが、今は他の国との競争において劣勢に立っている」と危機感を募らせている。
「日本経済新聞」の報道によると、日本政府は2020年の訪日外国人客を4000万人に増やすという目標を掲げているが、達成は楽観視できない。日本の国土交通省が1月10日に発表した統計によると、2019年の訪日外国人客は3188万人と、2018年と比べて2.2%増と、わずかなプラスにとどまった。日韓関係の冷え込みを背景とした韓国人観光客の激減や相次いだ豪雨災害が影響したと分析されている。
「春節経済」を期待する欧州
欧州では、中国の「お正月」気分がますます盛り上がっている。筆者が10数年前にドイツにやって来た当初は、中国の春節を知っている人はまだ少なかったが、今はほとんど全ての人が知っている。1月1日に元旦を祝った後に、中国の春節を祝うというヨーロッパ人も増えている。
春節を前に、最も熱気が高まっているのは欧州の各大都市にある中華街だ。ロンドンやパリ、アムステルダムなどの中華街は既にお正月用品や飾りで真っ赤に染まっている。中国の雰囲気満載の各店舗では、中国の餅や海産物などのお正月用品が販売されている。ロンドンの中華街の陳さんは取材に対して、「ロンドンの中華街は春節の中心地で、ロンドン全体の『春節経済』を牽引している」と話した。