北斗3号システムは2018年12月27日に、グローバルサービスの提供を開始した。北斗3号システムは1年間にわたり、システム建設、応用・普及などの面で重大な進展を実現した。27日に開かれた国務院新聞弁公室の記者発表会において、中国衛星測位システム管理弁公室室長で、北斗衛星測位システム報道官の冉承其氏らが、関連状況を説明した。新華社が伝えた。
説明によると、今年は7回の打ち上げで衛星10基を打ち上げた。北斗3号のすべての中円地球軌道衛星のネットワーク構築が完了した。これは北斗3号システムの中核ネットワークの設置が完了し、北斗3号が総仕上げの勝利を決める重要段階に入ったことを意味する。北斗3号は今年12月16日、中円軌道衛星24基でつくる中核ネットワークの計画を完了した。冉氏は「北斗3号はグローバルサービスを提供する能力を踏まえた上で、信頼性・精度・性能がさらに上がった」と述べた。
計画によると、中国は来年6月までにさらに静止軌道衛星を2基打ち上げ、北斗3号システムを全面的に完成させる。2035年には北斗システムを中核とし、より広範で・融合した・スマートな国家総合測位・時報体制を構築し、時空情報サービス能力をさらに高める。
「北斗がグローバルサービスの提供を開始してから、各業界は北斗応用への自信を深め、北斗産業を全面的に展開している」。冉氏によると、交通・運輸、農林・牧畜・漁業、電力・エネルギーなどの伝統的な応用分野の業務融合の掘り下げが続いている。一方、5G商用化時代の到来に伴い、北斗は次世代通信、ブロックチェーン、人工知能(AI)などの新技術との融合を加速している。新たな信号は新たな製品を生んだ。北斗3号の新信号をサポートする22nmプロセスRFベースバンド一体化測位チップは、より小型でエネルギー消費量が少なく精度が高く、すでに実用化を実現している。
中露衛星測位政府間協力協定が正式に発効し、中米による信号相互操作・連携が掘り下げられ、中国・EUが周波数の調整・協調を実施した。二国間協力の掘り下げと実務化に伴い、中国は持続的にシステムの互換性を高め、世界のユーザーに各種システム利用のメリットを届ける。国産北斗基礎製品は現在すでに120数カ国・地域に輸出されている。北斗の土地所有権確認、精密農業、デジタル施工、スマート港湾などは、ASEAN、南アジア、東欧、西アジア、アフリカなどで成功裏に応用されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年12月30日