中日韓サミットの重要な関連行事として、第7回中日韓ビジネスサミットが24日行われた。同サミットで明らかになったところによると、中日韓の協力は20年にわたり、相互にとって重要な経済パートナーとなり、3カ国間の貿易額は1300億ドル(1ドルは約109.5円)から7200億に増加し、今後の協力の可能性は非常に大きい。これから中日韓の企業は科学技術イノベーション、持続可能な発展、高齢化などの分野で交流を強化するとともに、「中日韓プラスX」モデルによってより多くの協力の可能性を共同開拓することになるという。新華社が伝えた。
中国国際貿易促進委員会の高燕会長は、「中日韓にはそれぞれ強みがあり、協力の可能性が大きく、『一帯一路』(the Belt and Road)共同建設のイニシアティブは3カ国の協力に新たな可能性を切り開きつつある。当委員会は企業が市場化の原則を踏まえ、相互補完の強みを発揮し、悪性競争に陥ることを回避し、『中日韓プラスX』モデルで協力を展開し、4つ目の、さらにはより多くの市場を共同で開拓することを支援する。同時に、韓日企業が対中投資を拡大することを歓迎し、特に中国中部・西部地域への投資を歓迎する。企業家のみなさんにはこの機会を十分に活用し、深く交流を進め、積極的に協力を模索し、より多くの実務的成果を上げてほしい」と述べた。
大韓商工会議所の朴容晩会長は、「中日韓協力20周年に際して今回のサミットを開催した意義は非常に大きい。中国は来年から外商投資法を正式に施行し、中国に進出した外資系企業に対し中国企業と同等の待遇を付与するとしており、韓国企業はこうした法律・措置を歓迎し、より多くの韓国企業が中国市場に進出したいと考えている」と述べた。
日本経済団体連合会の古賀信行審議員会議長は、「3カ国は協力を強化し、環境、エネルギー、医療などの分野でのイノベーションを共同で実現し、社会問題を解決する必要がある。今回のサミットの議題は技術とイノベーション、環境と健康に密接に関わるもので、ビジネス界が中日韓協力の一層の発展を推進するために後押しすることを願う」と述べた。
サミットに出席した企業の代表からは、「中日韓協力の未来には広大な可能性があり、成功の経験を共有し、協力モデルを刷新し、デジタル経済、スマートシティ、人工知能(AI)、EC、グリーン産業などの分野で産学研協力を強化し、共同で参加し共同で利益を得ることのできる産業チェーン、バリューチェーン、イノベーションチェーンを構築し、互恵・ウィンウィンと共同発展を実現する必要がある」といった見方が相次いで示された。
科学技術協力について、成都極米科技股フン有限公司(フンはにんべんに分)の創業者の鍾波氏は、「極米科技が創業から6年で飛躍的に発展できたことは、グローバル化した科学技術協力と切り離せない。特に日韓企業との協力では、素晴らしい協力パートナーに恵まれ、お互いに産業協同の優位性を発揮した。たとえば日本の光学チームとの協力過程で、極米は光学機器の独自開発を実現した。光学機器の輝度と色彩の最適化を続けると同時に、コストを引き下げ、製品の競争力を大幅に向上させた」と述べた。
鍾氏はさらに、「中日韓は隣国同士であり、研究開発、設計、製造での協力を通じて優れた製品を生み出すことができるし、引き続き外部により広い市場を求め、『中日韓プラスX』の優位性を発揮し、協力の可能性をさらに開拓することもできる」と続けた。
グリーン産業について、SK創新公司の李存夏常務理事はリチウムイオンバッテリーを有望視するとした上で、「電気自動車時代が急速に訪れている。自動車から出る温室効果ガスとそれによってもたらされる煙霧のため、私たちは日々深刻化する環境問題に直面している。こうした問題を解決するため、中国は企業の環境保護をめぐる信用維持の奨励・信用失墜の懲戒制度を採用し、欧州諸国もゼロ・エミッションを徐々に実施している。市場調査会社の予測では、2025年には、電気自動車が自動車市場全体の4分の1前後を占めるようになる。しかし技術面で改善が必要な部分がまだたくさんあり、中日韓3カ国の企業が協力すれば産業によりよい発展をもたらすことになる」と述べた。
医療・健康の分野では、韓国聚傑有限公司海外事業部の鄭承◇(王へんに民)理事が、「3カ国は高齢化のペースが非常に速く、それによってもたらされるのは健康分野への巨大な投資ニーズだ。これと同時に、3カ国は地理的に近く、文化的に通じ合うので、相互理解を増強し、各種の規制をできる限り撤廃すれば、協同効果を発揮できると確信する」と述べた。
また3カ国の貿易促進機関やビジネス団体などの代表から、「調査研究やコミュニケーションと連携を強化し、協力プラットフォームを共同構築し、サービスと保障を充実させ、新時代の中日韓経済貿易協力をさらに一段上のレベルへ引き上げるよう推進する」といった声が次々に上がった。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年12月26日