第7回中国・日本・韓国ビジネスサミットが24日に四川省成都市で開催された。3ヶ国のビジネス界はサミットの成果として共同声明を発表し、その中で、多国間貿易システムの支援や一国主義と保護主義への反対を共同で呼びかける姿勢を明らかにし、科学技術イノベーションと協力・ウィンウィンの主要課題を突出させ、地域経済一体化水準の一層の向上を強調した。新華社が伝えた。
同声明によると、自由貿易を守るため、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉の成果を歓迎し、2020年のできるだけ早い時期にRCEPの署名が終わることを期待するという。3ヶ国のビジネス界は各国政府に対し、中日韓自由貿易協定(FTA)の交渉プロセスを加速し、高水準の中日韓自由貿易圏を構築し、地域経済一体化水準を向上させ、ビジネス界のためにより自由で円滑な貿易環境を創出するよう呼びかけた。
同声明は、科学技術によって協力を誘導し、イノベーションによって発展を促進する。3ヶ国のビジネス界は今後、デジタル化、ネットワーク化、ブロックチェーン、スマート化の発展チャンスをつかまえ、3ヶ国企業が5G、人工知能(AI)、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、モノのインターネット(IoT)、スマートシティなどの分野で協力を展開することを推進し、イノベーションを発展させ、利益が融合し、成長が連動する新たな局面を形成するとしている。またイノベーションの発展を推進しようと、中日韓は知的財産権保護の分野での協力を強化していくという。さらに3ヶ国の政府に対し、開放的で公平、透明で予測可能なビジネス環境を創出し、イノベーション要素の流動を制約する障壁を打破し、企業が技術交流協力を自主的に展開するよう支援し、イノベーションの資源と成果の共有を推進し、当該地域と世界の経済が力強く、持続可能で、バランスの取れた成長を実現するよう呼びかけた。
同声明は、グリーン・環境保護分野の協力を深化させ、健康・高齢者ケア産業の発展を推進するとした。3ヶ国はグリーンで低炭素、循環型で持続可能な生産・生活モデルを共同で提唱し、環境ガバナンスの経験を共有し、ビジネス界、学術界、シンクタンクなどが省エネ・環境保護、新エネルギー産業などの分野で協力を進めることを奨励し、グリーンファイナンスの発展を支援し、環境汚染に対処する能力を効果的に引き上げ、国際連合の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が実現するよう後押しする。同時に、中日韓はいずれも深刻な人口高齢化の状況に直面している。同声明は、3ヶ国が経験の交流と資源の分かち合いを強化することを支援するとし、政府に対して社会資本との協力を強化し、IoT、ビッグデータ、AIなどの科学技術ツールを十分に活用し、情報技術(IT)の応用を開拓し発展させ、3ヶ国の企業が医療保健製品・サービス、栄養食品、レジャー・フィットネス、健康コンサルティングといった健康・高齢者ケア分野での実務協力を展開することを支援するよう呼びかけた。
今回のサミットは中国国際貿易促進委員会、韓国大韓商工会議所、日本経済団体連合会が共同で主催したもので、3ヶ国のビジネス界がコミュニケーションと交流を進め、マッチングや協力を行い、互恵・ウィンウィンを達成するためのプラットフォームを構築した。3ヶ国のビジネス界と政府の代表ら約800人が出席した。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年12月25日