超大型台風9号「レキマー」は、10日に浙江省に上陸した後、南から北へと進み、中国の多くの省・市を巻き込み、甚大な経済損失と人的被害をもたらした。現在、多くの地方が総力を挙げて台風対策に取り組んでいる。人民網海外版と新華社の報道をまとめて報じた。
〇浙江:被災後の防疫作業を徐々に展開
雨の中、埠頭一帯をパトロールし、道路の障害物を整理する浙江穿山出入境辺防検査所の警察官たち(撮影・方千勲)。
洪水の水が引いた浙江省では、被災後の防疫・伝染病予防対策の幕が切って落とされた。12日午後5時の時点で、浙江省疾病予防・制御チームは、防疫措置として面積3099平方メートルに対する消毒作業を完了、68万9387人の住民に対して対面式の健康指導を実施した。
浙江省人民政府防汛防台抗旱(洪水・台風・干ばつ対策)指揮部(防指)の最新統計データによると、12日午前7時の時点で、超大型台風9号「レキマー」によって667万9千人が被災、39人が死亡、9人が行方不明、126万人が一時避難を余儀なくされている。農作物の被災面積は23万4千ヘクタール、損傷・倒壊家屋は4万1千棟。各地では現在、救援作業が進められている。
〇安徽:被災者に緊急支援物資を配給
8月11日、大雨の影響で路面が陥落し通行不能となった安徽省績渓県X081家荆道路(撮影・鐘欣)。
安徽省では、寧国市や績渓県が深刻な被害を受けた。12日午前1時の時点で、全省で13万人以上が被災、4人が死亡、5人が行方不明となっている。農作物の被災面積は約6千ヘクタールに達し、364棟の家屋が倒壊し、113棟が深刻な損傷を受け、326棟が損傷した。安徽省応急管理庁は、折り畳み式ベッド800床、肌掛け布団5千枚、インスタント食品、油、水などの救援物資を被災者向けに緊急調達した。
12日の時点で、一部の道路はまだ通行止めが解除されていない。現時点で、被災地では、分散避難と集中避難を組み合わせた方法で、累計2万人あまりを緊急避難させた。