中国青島海洋科学・技術試行国家実験室(以下「海洋試行国家実験室」)が米国国立大気研究センター(NCAR)、米テキサスA&M大学と共同建設した国際高分解能地球システム予測実験室(以下「同実験室」)がこのほど、米テキサス州カレッジステーションで正式に稼働開始した。人民日報が伝えた。
中国科学院院士を務める同実験室主任委員会の呉立新委員長は「これは海洋国家実験室海外協同革新基地の一つだ。同実験室は3機関の専門的な優位性を集め、開放・共有の世界高分解能地球システム予測プラットフォームを構築する。次世代高分解能マルチスケール地球システム模擬・予測枠組みの研究開発に焦点を絞り、地球システム科学及び関連予測に力を入れる。高分解能海洋・地球システム模型の革新的発展を効果的に推進し、世界の気候変動に科学的に対応しこれを遅らせるため技術サポートを提供する」と述べた。
説明によると、共同建設を行う3機関は気候変動の研究で世界トップ水準にある。海洋試行国家実験室は中国海洋分野で唯一の試運行を認められた国家実験室だ。海洋試行国家実験室は「透明海洋」プロジェクトに取り組んでおり、世界の海洋研究分野で最速のコンピュータプラットフォーム、最大の地域海洋観測システムを持つ。米国テキサスA&M大学は海洋科学分野で悠久な歴史を持ち、国際深海科学掘削計画(IODP)本部の所在地となっている。
同実験室は稼働後、世界のスパコンの計算能力を十分に利用し、高分解能・超高分解能の地球気候システムモデルを発展させ、地球気候システムモデルの発展を牽引することになる。また1900年を座標とし、高性能コンピュータを使い20世紀及び未来の世界的な気候変動の大サンプル・高分解能の模擬と予測を行う。人類の台風・洪水・干ばつなどの異常気象の予測の精度を高める。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年6月21日