中国生態環境部環境・経済政策研究センターはこのほど、「国民の生態環境行為をめぐる調査報告(2019年)」(以下、「報告」)を発表した。報告によると、大衆はあまねく、生態環境の保護に対する個人行動の重要性について認識しており、生態環境・資源やエネルギーの節約・低炭素外出の選択など各種生態環境に優しい行動の実践度はかなり高く、「知行合一(知識と行為は一体)」を実践している。一方、エコ消費やごみ分別などの実践については、「認知度は高いが実践度は低い」という現象が見られた。人民日報海外版が伝えた。
回答者の約9割は、「希少な野生動植物または関連製品を購入・使用・食用しない」、「電灯や電気製品のスイッチをこまめに切ることを、常にまたはほぼ実践している」と答えた。また、「外食時には、注文する品数をほどほどにするあるいは残った料理は持ち帰る」ことを実践していると答えた人は7割を上回った。「ほとんど、あるいはめったに花火・爆竹で遊ばない」は約7割、「常に、またはほとんど、歩行・自転車・公共交通機関で移動している」は6割以上を、それぞれ占めた。伝統的な祝祭日の習慣や日常のライフスタイルにおいて、環境保護の理念にマッチしない行動や習慣は、すでに改められつつあり、エコなライフスタイルが次第に人々の心に深く浸透している。
報告によると、回答者の5割以上が「買い物をする時はいつもエコバッグを持っていかない」、4割以上が「エコ製品や耐用性の高い製品を選ぶようにして、使い捨て製品や過度にパッケージを施された商品は買わない」といった行為はまだあまり浸透しておらず、「モノをリメイクする、交換する、寄贈するあるいは利用されていない物品を売買することは、実際には少ない」と答えた人も8割近くに上り、「自分はごみの分別がきちんとできていないと思う」とした人は約7割に達した。生態環境部環境・経済政治研究センターの呉舜沢主任は、「これらの面の人々の生態環境をめぐる行為には、まだ大きな改善の余地がある。調査回答から浮き彫りになった個人の意識、政策・制度およびプラットフォーム・ルートなどの面を切り口として、ターゲットを絞った改善に取り組む必要がある」との見方を示した。
今回の調査は、全国国民の生態環境行為に対して実施された初めての客観的で大規模な徹底調査となった。調査報告は、「国民の生態環境行為規範(試行)」の内容と国民の生態環境行為を1項目ずつ照らし合わせ、感知・知識・意識・行為の4指標に対するアンケート案を作成し、さまざまなグループに対してオンラインによるアンケート調査を集中的に展開し、1万3086件の有効アンケート回答を回収した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年6月13日