道義の高地は背信行為を許さない 米政治屋たちの本性

人民網日本語版 2019年06月11日15:34

1940年代以降、米国は世界最大の強国となるとともに、かつての「孤立主義」政策を徐々に変えて、世界中の問題に積極的に関与し、「最大の大国」としてのイメージづくりに励み、米国は「自由のリーダー」「欠かせない国」といった神話を編纂してきた。だが、米国の現政権は元々大いに疑問視されていた、このいわゆる「道義の資産」を徹底的に破壊し尽くそうとしている。(人民日報「鐘声」国際論評)

米国の一部政治屋は口先では「自由で公正かつ互恵的な貿易」を唱えるのに、関税の圧力を振りかざし、最大限の恐喝を続ける。口を開けば「開かれた投資環境を築く」と言うのに、「ありもしない」名目で他国企業を圧迫する。自国の発展が問題を抱えているのに、民衆を騙して国内矛盾から視線をそらさせる。国際責任について日々長広舌をふるっているのに、自国はパリ協定など国際条約から一方的に離脱する。自らを「世界平和を守る重要なパワー」と標榜しているのに、他国の内政に勝手に干渉する。何の根拠もなく他国の人権状況を非難するのに、自国は国連人権理事会からあくまで脱退する。コンサルティング会社ギャラップの世論調査では、134カ国中、現在の米国に対して肯定的な見方をしている人は減り続けており、数年前と比べると20ポイント近く下がっていた。

今や誰もがいわゆる米国式道義の真相を見ぬいている。すなわち、米国の利益にかなえば「道義」であり、「米国第一」の実現に役立たなければ「不道義」なのだ。米国の多くの同盟国でさえも大損をしている。米国は自らが先頭に立った環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から一方的に離脱して、他の参加国に手を打ついとまを与えなかった。イラン核合意からの離脱を一方的に宣言して、長く困難な交渉の成果を水泡に帰させた。追加関税を一時見合わせる共同声明をEUと発表してから1カ月足らずで、自動車に25%の追加関税を課すと再び脅迫した。「ソフト・パワー」という概念を提唱したジョセフ・ナイも、米国の「ソフト・パワー」がすでに弱まっていることを認めざるを得なかった。

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