米国はなぜ欧州のファーウェイ利用を阻止できないのか

人民網日本語版 2019年06月18日15:32

多国籍電気通信事業者(通信キャリア)のボーダフォンが15日にスペインで、同国初の5G商用モバイルネットワークを開通し、コアサプライヤーとなったのは華為(ファーウェイ)だった。これに先だって、英国とスイスも一部都市で5Gネットワークを開通し、同じくファーウェイの技術を利用している。新華社が伝えた。

周知のように、米国は近頃、利己的な動機から、「ファーウェイは米国の安全保障上の 脅威になる」との誤った言説をいろいろな場面でまき散らし、これを理由に欧州の同盟国に圧力をかけ、ファーウェイの設備・技術を利用する同盟国に機密情報の共有を制限すると脅かし、各国が欧州5Gネットワーク建設からファーウェイを排除するようにしむけている。

しかし事実から明らかなように、米国の「場外の策略」では欧州5G市場のファーウェイ利用を阻止することはできない。米国式の威嚇や尊大さでは、市場のパワーも事実がもつパワーも抑えることはできず、欧州が私心にとらわれた「アニキ」の計略にひっかからないことは明らかだ。

欧州5Gネットワーク建設が引き続きファーウェイを利用していることから、市場が最終的に理性的な選択をすることが証明される。現在、ファーウェイは5G技術で他社に先駆けており、コストパフォーマンスも、信頼性も高く、各キャリアとも良好な信頼関係を築いている。スペインの主要紙「エル・パイス」の最近の試算では、ファーウェイに替えて他社の設備を利用した場合、キャリアのコストは15%増加するという。「ファーウェイを放棄」すれば欧州5G計画のプロセスが減速することは間違いない。

欧州5G建設が引き続きファーウェイを信頼していることから、事実が最終的にデマに勝利することが証明される。米国はファーウェイに「安全保障上のリスク」があると再三誹謗してきたが、結局何の証拠も示せずにいる。欧州の同盟国が米国の主張を認めないのは当然だ。スペインのボレル外務大臣は、「ファーウェイとスペインのキャリアとの関係は非常に重要であり、スペインは特定の電気通信機器のサプライヤーに偏見を抱くことはない」と述べた。ドイツのマース外務大臣は、「ドイツには高い安全標準があり、これに合致さえすれば、ドイツは5G入札に参加する企業を排除しない」と述べた。オランダや英国も似た立場を取っている。

実際、米国のファーウェイたたきが私心によるものであることは誰の目にも明らかだ。英国紙「ガーディアン」がこのほど伝えたところによると、米国がファーウェイをたたきのめそうとするのは、ファーウェイの発展をそのままにしておけば、いずれ米国の科学技術大手企業たちの業界での地位を脅かす可能性があるからだ。そこで今のうちにたたいておき、チャンスを与えないことが最善の策だと考えたのだという。

道義に反する者は支持を得られず、道義は人々の心の中にある。ファーウェイが技術的支援を提供する5Gネットワークが欧州で次々開通していることは、国家的装置を動 かして一民間企業に打撃を与える米国の威嚇行為が人心を得られないこと、こうした市場の正常な秩序を撹乱する行為が最終的には力を失うことを示す。ルールを守らず、私利私欲に突き動かされた米国の振る舞いは、欧米の同盟関係にひびを入れるものであり、大西洋両岸の隔たりをますます大きくするだけだ。

ファーウェイの直面した状況は、どのような態度で競争に臨めばよいかを考える上でヒントを与えてくれる。歴史を振り返り、多くの偉大な国家、偉大な企業、偉大な人物が成功した理由を考えると、競争に直面した時に学ぼうとする態度、協力しようとする態度を取り、競争相手を排斥したり打撃を加えたりしなかった点が共通する。結局、自分が強くなるよう努力する自強こそ真の強大さを可能にするのであり、計略やよこしまな手段を用いる者は、偉大になることはできない。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年6月18日

  

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