中国人科学者、世界初の単層グラフェンナノリボンを作製

人民網日本語版 2019年03月28日11:20

天津大学への27日の取材によると、同校の封偉教授率いるチームは含フッ素ラジカル切断単層カーボンナノチューブを使い、世界で初めて単層グラフェンナノリボンを作り出した。国際特許も出願済みで、近日中に取得する見通しだ。これは中国人科学者が初めてワンステップで作った単層グラフェンナノリボンであり、一次電池正極材料としてのエネルギー密度は輸入品を30%上回る。科技日報が伝えた。

フッ素化カーボン材料は現在の世界で理論上、エネルギー密度が最も高い一次電池固体正極材料だ。封氏によると、西側の先進国は高エネルギーフッ素化カーボン生産をコア技術とみなし、技術輸出や公の場での交流を固く禁じている。「国内で広く使用されているフッ素化カーボン材料は海外からの輸入が中心で、中国の関連分野の科学研究と産業発展を大きく制限している」

ただその構造的な制限により、世界で現在主流のフッ素化カーボン材料にも、「高エネルギー密度」「高出力密度」を同時に実現できないという問題がある。封氏のチームは2008年に、独特な構造を持つ新型フッ素化カーボン材料の開発により、この問題を解消するよう真っ先に提案した。十数年の研究開発を経て、チームは既存のグラフェン六員環構造に基づく共有性フッ素化カーボン構造を覆し、世界に先駆け高電圧・高容量を兼ね備える構造型フッ素化カーボン材料を開発した。実験室での測定によると、この新材料のエネルギー密度は2738Wh/kgに達し、海外同類製品を30%上回り、世界トップ水準に達した。また過放電・過電流の条件下でも安定的に稼働する。推算によると、そのコストは輸入材料を大幅に下回る。封氏は「これは我々が先進国による数十年の技術封鎖を突破したことを意味する」と述べた。

チームは現在、新型フッ素化カーボン材料の安定的な少量量産を実現している。(編集YF)

「人民網日本語版」2019年3月28日

  

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