2010年にグラフェンの研究でノーベル物理学賞を受賞してから、科学者と産業界はグラフェンを熱狂的に追い求めてきた。それと同時にグラフェンに準ずる二次元材料の発見も相次ぎ、それをいかに正確に定義するかは材料産業の発展に関わる問題となっている。泰州巨納新能源有限公司への17日の取材によると、同社が作成を担当する中国初のグラフェン国家基準「ナノテク 専門用語 第13部分:グラフェン及び関連二次元材料」(GB/T 30544.13-2018)が正式に発表された。同基準は二次元材料分野の初の国家基準だ。科技日報が伝えた。
国家基準の定義によると、単一もしくは複数の層で構成され、すべての層の原子が所在する層の隣接する原子と緊密に結合し、ある次元(その厚み)がナノ以下のスケールであり、その他の2つの次元が通常より大きなスケールの材料に置かれる場合は、二次元材料と呼ばれる。
二次元材料にはどのような優れた性能があるのだろうか。単層二次元材料の表面の原子はほぼ完全にむき出しになっているため、バルク材料と比べ原子の利用率が大幅に向上している。厚みの調整と元素の浸透を通じ、エネルギーバンド構造と電気的特性をより容易に調節できる。そのため二次元材料は化学修飾、電子の伝達に優れている。また柔軟性と透明度が高いため、ウェアラブルデバイス、柔軟性エネルギー貯蔵装置などの分野で高い将来性を持つ。
中国初のグラフェン及び二次元材料国家基準は、主に泰州巨納新能源有限公司や東南大学などが作成する。前者は2010年創業の、中国で最も早くグラフェンの研究・検査測定・応用、基準化に取り組んでいる企業の一つだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年1月18日
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