2018年、日本の経済運営に大きな変動が見られ、第1四半期と第3四半期はマイナス成長に陥った。「アベノミクス」の中心指標であるインフレ率2%の達成には依然としてさまざまな困難が横たわり、日本銀行(中央銀行)はより柔軟な政策ツールを打ち出すことさえした。2019年を展望すると、世界経済の運営に不確定要因が増大していることを背景として、日本経済は減速リスクに直面している。新華社が伝えた。
2018年第1四半期、日本の国内総生産(GDP)は前期比0.3%減少し、2年ぶりのマイナス成長になった。第2四半期のGDPは前期比0.8%増加したが、第3四半期は再びマイナス成長で、季節調整を経た実質GDPは前期比0.6%減少し、年率換算では2.5%の減少だった。
第1四半期に日本経済が低迷した主な原因は国内需要の不振だ。具体的にみると、同期には民間消費支出と世帯消費支出が停滞し、増加率はどちらも0.0%だった。ガソリン価格の上昇、野菜価格の上昇、実質賃金の伸びの限界が消費の伸びが停滞した主な原因だ。民間の住宅投資は2.1%減少し、3四半期連続の減少となった。また民間の設備投資も0.1%減少し、5四半期ぶりに減少し、企業の生産活動が成長力不足に陥っていることがありありとうかがえた。
第2四半期の日本経済は持ち直し、成長率は市場の予想を上回った。これは主に企業の設備投資と個人消費の増加によるものだった。データをみると、同期の民間企業の設備投資は前期比1.3%増加し、7四半期連続で増加した。個人消費は同0.7%増加した。
第3四半期に日本経済が再び低迷した原因は、夏に日本で頻発した自然災害の個人消費と輸出への影響がある。夏に西日本の豪雨、台風21号(チェービー)、北海道の地震などの災害が起こり、工場が操業を停止し、関西国際空港が閉鎖するなどの影響が出た。同期の民間企業の設備投資は前期比2.8%減少した。また同期の個人消費は前期比0.2%減少し、公共投資も同2.0%減少した。
注目されるのは、それまで企業の業績回復、人手不足という環境の中で、好転を続けてきた民間企業の設備投資が第3四半期には0.2%減少し、8四半期ぶりの減少になったことだ。これは主に西日本の豪雨による工場の操業停止で、受注していた設備の引き渡しが遅れたことによる。
アナリストは、「第3四半期のマイナス成長は主に自然災害といった一過性の原因がもたらしたもので、完全に市場の予測の範囲内にある。被災地の再建ニーズなどが第4四半期のGDP増加率の反転上昇を支える可能性がある」と分析した。
第一生命経済研究所の新家義貴・主席エコノミストは、「第3四半期の経済のマイナス成長の主な原因は台風や地震といった一時的な要因にあり、日本経済全体としての回復傾向には変わりがない。特に海外の経済情勢が全体として好転していることを背景に、企業の設備投資が増加を続けており、これが経済の安定成長を牽引するとみられる」と述べた。
大和総研グループの小林俊介エコノミストは、「現在、日本で生産効率の向上、生産能力の増強を計画する企業が持続的に増えており、設備投資の安定的な増加が経済成長の重要な原動力になるとみられる」と述べた。
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